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六道銭とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 経済 > 貨幣 > > 六道銭の意味・解説 

ろくどう‐せん〔ロクダウ‐〕【六道銭】

読み方:ろくどうせん

死者葬るとき、中に入れる6文の銭。三途(さんず)の川の渡し銭、または冥界旅費にするといわれる


六道銭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 15:08 UTC 版)

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六道銭(ろくどうせん、りくどうせん)は、死者と共に棺桶に入れる銭貨[1]。現代では紙に印刷されたもので代用することも多いが[2]、これを指して六道銭と呼ぶこともある [3]

歴史

中国には古来、死者を埋葬する際に銭貨を棺に入れる文化があった。金属の持つ呪力で悪霊を祓うために始まった [4] という文献もあるが、仏教ではこれを六道銭と呼んだ[5]。後に本物の銭貨ではなく紙銭(銭貨を模して紙で作ったもの)を使用するようになった[5]

日本国内における墓地への銭貨の埋納は、和同開珎の時代にすでに見られる。ただし数は5枚の整数倍で、結界または土地神(土公神)に対する土地購入の対価と考えられている。平安時代末期以降[6]、とくに六道絵などによって六道思想が広まった中世以降[7]、6枚の例が増える。六道銭の成立である[6]。遅くとも14世紀には確認できる。中世の六道銭はまだ枚数が一定しておらず、近世に至り6枚が通例となった[7]

のちに六道の岐(街)で使用する路銀[8]であるとか三途の川の渡し賃である[9]とかの意味付けがなされた。六道能化(地蔵菩薩の異称[4])に対する賽銭であるともいう[1]

江戸期の六道銭には寛永通宝のほか、絵銭の一種である「念仏銭」、「題目銭」が使用された実績がある[10]

出典

  1. ^ a b 日本大辞典刊行会 編 『日本国語大辞典』 第二十巻小学館、1976年3月1日、569頁。 
  2. ^ 『現代葬送用語の基礎知識』、藤井正雄四季社、2011年6月15日、304頁。ISBN 978-4-88405-658-2 
  3. ^ 望月信亨 『望月仏教大辞典』 第五巻、塚本善隆世界聖典刊行協会、1958年2月15日、5072頁。 
  4. ^ a b 新村出 編 『広辞苑第七版 机上版 た―ん』岩波書店、2018年1月12日、3142頁。ISBN 978-4-00-080132-4 
  5. ^ a b 中村元 『広説仏教語大辞典』 中巻東京書籍、2001年6月21日、678頁。ISBN 4-487-73177-1 
  6. ^ a b 福田アジオ, 新谷尚紀, 湯川洋司, 神田より子, 中込睦子, 渡邊欣雄 編 『日本民俗大辞典』 下巻吉川弘文館、2000年4月20日、821頁。ISBN 4-642-01333-4 
  7. ^ a b 櫻木晋一 『貨幣考古学の世界』ニューサイエンス社〈考古調査ハンドブック15〉、2016年、53頁。ISBN 978-4-8216-0527-9 
  8. ^ 中村元 『広説仏教語大辞典』 下巻東京書籍、2001年6月21日、1721頁。ISBN 4-487-73178-X 
  9. ^ 関口真大 『現代に生きる仏教用語集』大東出版社、1979年6月29日、396頁。 
  10. ^ 「絵銭の世界」 『日本の貨幣コレクション』アシェット・コレクションズ・ジャパン、2020年、15-16頁。 

六道銭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:21 UTC 版)

日本の貨幣史」の記事における「六道銭」の解説

俗に三途の川渡し賃と言われる六道銭は、六道思想広まった中世始まったとされており、遅くとも14世紀には確認できる詳細は「六道銭」の項目参照

※この「六道銭」の解説は、「日本の貨幣史」の解説の一部です。
「六道銭」を含む「日本の貨幣史」の記事については、「日本の貨幣史」の概要を参照ください。

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