対中
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/23 10:58 UTC 版)
「ジョージ・H・W・ブッシュ」の記事における「対中」の解説
対中関係では六四天安門事件で経済制裁を行うも、議会と対立してまで最恵国待遇を更新するなど制裁全面化に消極的であり、当時の中国の最高指導者である鄧小平には書簡で「先日のサミットの共同宣言の草案には中国を過度に非難する文言があったが、アメリカと日本が取り除いた。アメリカ議会は中国との経済関係を断ち切ることを求めているが、私は波風を立てないよう全力を尽くす」と述べていた。秘密裏にヘンリー・キッシンジャーやブレント・スコウクロフトを中国に派遣して民主化運動家の方励之の出国をめぐる交渉を行ったとされる。方励之の出国を条件に融資再開を日本は中国に持ちかけたともされ、ブッシュは第16回先進国首脳会議で対中円借款再開を表明した日本の海部俊樹首相に同調した。 また、国際連合での対イラク武力行使容認決議の際には中国が拒否権を行使しなければ天安門事件以来の制裁の緩和と銭其琛外交部長のアメリカ訪問を受け入れると取引を持ちかけたことから中国は棄権して可決できた。 かつて米中連絡事務所所長を務めた中国滞在経験や兄のプレスコットと息子のニール・ブッシュが共産党政府とビジネスもしていたため、後の北京オリンピック開会式の親子揃っての出席に象徴されるように親中派だったとも評されている。
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