恵庭岳(北海道)
1320m 北緯42度47分36秒 東経141度17分07秒 (恵庭岳)(世界測地系)
概 要
支笏カルデラの北西壁内側に生じた安山岩の後カルデラ火山。 直径約5km、比高1.1km。3回にわたる大規模な軽石噴火(最後のものは約1.5万年前)の後、 輝石安山岩の溶岩流出によって山体が形成された。山頂東側の爆裂火口で噴気が認められる。
最近1万年間の火山活動
約1.5万年前の大規模な軽石噴火以降、山頂付近や山体の東麓や西麓において、溶岩ドームの形成や溶岩の流出が続いた。 恵庭火山における最後のマグマ噴火は約2000年前である。
約1700年間の休止期の後、17世紀はじめに山頂部で水蒸気爆発が発生し、山頂東部が大規模に崩壊して火口を形成。 崩壊物は岩屑なだれとなって山体を流下し、支笏湖に流入した。 この爆裂火口形成後、約150年の間に少なくとも2回の水蒸気爆発があり、それに伴う土石流が発生している(中川ほか、1994 中川、1998)。
記録に残る火山活動
恵庭岳
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恵庭岳(えにわだけ、アイヌ語: e-en-iwa)は、北海道の支笏洞爺国立公園にある第四紀火山である。標高は1,320 mで、1991年に気象庁より活火山に指定されている。山名はアイヌ語の「エエンイワ[3]」(頭が・尖っている・山)に由来する[4]。
- ^ “恵庭岳”. 気象庁. 2022年4月9日閲覧。
- ^ 日本の火山: 恵庭岳 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2019年11月閲覧
- ^ アイヌ語ラテン翻字: e-en-iwa
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- ^ 和田恵治、石塚吉浩、古川竜太、中川光弘、宝田晋治、吉本充宏 著、高橋正樹、小林哲夫 編 『北海道の火山』(2刷)築地書館、東京都中央区築地7-4-4-201〈フィールドガイド 日本の火山 3〉、1998年9月30日、67 - 68頁。ISBN 4-8067-1158-6。
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- ^ “平成23年全国都道府県市区町村別面積調” (PDF). 国土地理院. p. 1 (2011年10月1日). 2012年9月23日閲覧。
- ^ “国土地理院 地図閲覧システム 2万5千分1地形図名:恵庭岳”. 国土地理院. 2012年9月23日閲覧。
- ^ 渡辺茂 編 『恵庭市史』北海道恵庭市役所、北海道恵庭市京町1番地、1979年7月、583頁。
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