戦車砲弾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 01:28 UTC 版)
戦車砲の弾丸としては、それ自身の運動エネルギーによる破壊を目的とした実体弾(運動エネルギー弾)と、内部に炸薬などを詰めて爆発による破壊効果を狙う中空弾がある。 運動エネルギー弾については、上記のように高初速化が重視されるようになったのに伴って、1940年代初頭より、初速を向上させるための軽量・減口径弾の開発が盛んになっており、1944年には装弾筒付徹甲弾(APDS)が登場した。またこれと並行して、成形炸薬弾(HEAT)を端緒とする対戦車榴弾(化学エネルギー弾)も登場した。 HEAT弾や粘着榴弾(HESH)といった化学エネルギー弾は、貫徹力が射距離に左右されないというメリットがある一方、ライフリングによって高回転数の旋動を与えられると貫徹力が大きく低下するという特性があり、ライフル砲から発射する場合、スリッピングバンドやベアリングなどによって弾体の旋動を抑える必要がある。また運動エネルギー弾についても、翼安定式の砲弾(APFSDS)は、同様に弾体の旋動を抑える必要がある。
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