ぐん【群】
ぐん【群】
読み方:ぐん
1 群がること。集団。「—をなす」
2 抽象代数学で、集合Gの元a, b, cの間に一つの演算方法*が規定されていて、元がその演算方法に関して次の条件を満たすとき、Gを群という。
(1) a*bはGに属する。
(2) (a*b)*c=a*(b*c)が成り立つ。
むら【群/×叢/×簇】
群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 05:46 UTC 版)
本節での説明が実際にはどのように用いられるのかを見るために、群の定義を考えよう。群の通常の定義は、一つの二項演算 ∗ に対する以下の公理系によって与えられる 結合律: x ∗ (y ∗ z) = (x ∗ y) ∗ z; (形式化すると ∀x,y,z. x ∗ (y ∗ z)=(x ∗ y) ∗ z)。 単位律: 元 e が存在して任意の元 x に対し e ∗ x = x = x ∗ e が成り立つ(形式化すると ∃e ∀x. e ∗ x = x = x ∗ e)。 反転律: 単位元は明らかに唯一であり、この唯一の単位元 e に対して各 x は x ∗ i = e = i ∗ x を満たす i を持つ(形式化すると ∀x ∃i. x ∗ i = e = i ∗ x)。 (文献によっては演算に対する「閉性律」と呼ばれる「x ∗ y がまた台集合 A に属する」という条件を設けるものもあるが、普遍代数学の観点ではこれは既に ∗ を二項演算と呼んだ時点で含まれている。) この群の定義は普遍代数学の観点からは問題を孕むものになっている。それは、単位元と逆元に関する公理において、純粋に等式のみで与えられるのではなくて、「~であるような…が存在する」といった箇所があることである。これでは不便なので、零項演算 e と単項演算 ~ を追加して群の性質を普遍量化された等式のみで書き表そう。そうすれば、公理系は演算に対する以下の条件 結合性: x ∗ (y ∗ z) = (x ∗ y) ∗ z. 単位律: e ∗ x = x = x ∗ e; (形式化すると ∀x. e ∗ x = x = x ∗ e). 反転律: x ∗ (~x) = e = (~x) ∗ x. (形式化すると ∀x. x ∗ ~x = e = ~x ∗ x). (もちろん ~x と書く代わりに通常の通り "x−1" と書いてもいい。これから分かるのは小さなアリティの演算の記法はいつも第二段落のような形であるとは限らないということ。) 普通の定義と何が変わったか並べると、 一つの二項演算(算号系が (2) で与えられる) 一つの等式法則(結合律) 二つの量化された法則(単位律と反転律) だったものが、普遍代数学的な定義では 三つの演算: 一つは二項、一つは単項、一つは零項(算号系は (2,1,0) で与えられる) 三つの等式法則(結合律、単位律、反転律) 量化された法則は無し(変数に対する普遍量化は対象外) になっている。 これでちゃんと群の定義が表せているのかということをチェックするのは重要なことである。普遍代数学的な意味での群を一つとってきたときに、通常の意味での群として取ってきたときよりも多くの情報が出てくるというようなことはあってはならない。通常の定義において単位元 e が一意であると断っている(一意でなく他の単位元 e′ が存在するなら零項演算 e の値であるところの元と紛らわしい)ことについて、普遍代数学的な定義では何も言っていないが、特段断らずとも一意性が出ることは古典的な群論の教科書における初歩的な練習問題になるようなことなので、問題でない。逆元についても同様である。故に、群の普遍代数学的な定義は通常の定義と同じものになる。 一見すると、量化された法則を等式律に書き換えることは単に形だけの違いにも思えるが、しかしこれは極めて実利的な結果である(圏論において群対象を定義しようとするとき、考えている圏の対象が集合でない場合には、それが元を持つわけではないために、量化された法則が意味を成さないということも起こり得る。そこで一般の圏で意味を持つ性質としての等式法則を使わなければならない)。さらに言えば、普遍代数学の観点は逆元や単位元が存在することのみならず、それが圏の射であることまで主張するのである。基本的な例である位相群では、逆元は各元に対して存在することのみならず、逆元を対応させる反転写像が連続写像となることを要求する(文献によっては単位元についても、零項演算としてそれが閉包含写像(英語版)したがって余ファイブレーション(英語版)となることを要求する。これもまた位相空間の圏での射の性質として言及できるものである)。
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「群」の例文・使い方・用例・文例
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- ミツバチの群れ
- 羽の色の同じ鳥は群れを成す;類は友を呼ぶ
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- 警官は怒った群集を解散させようとした
- 彼が登場して群衆は歓声を上げた
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- ピアニストとしては彼女は抜群だ
- 警察は事故現場から群衆を追い払った
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- ハチの群れ
- 有名人の一群
- その群衆は女優が劇場から出てくるのを待っていた
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