しゅう‐ほ〔シフ‐〕【襲歩】
襲歩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:25 UTC 版)
襲歩(しゅうほ;gallop, ギャロップ)は、全速力で走る際の馬の歩き方で、馬術の基本となる「三種の歩度」(常歩、速歩、駈歩)には含まれない。左右の後肢の動くタイミングが近く、また左右の前肢の動くタイミングは離れている。4節の歩き方で、左手前と右手前があり、前肢の手前肢が走る方向を調整し、後肢の反手前肢が前方へ身体を推進させる働きをする。また、交叉襲歩と回転襲歩がある。 襲歩においては、3本以上の肢が接地している時期がなく、4本いずれもが接地していない時期がある。 左(右)手前の交叉襲歩は、肢の着地が右(左)後肢、左(右)後肢、右(左)前肢、左(右)前肢の順。 左(右)手前の回転襲歩は、肢の着地が左(右)後肢、右(左)後肢、右(左)前肢、左(右)前肢の順。 通常は交叉襲歩を用いて走っているが、手前を変えるとき、あるいは走り始めてからある程度のスピードが出るまでは回転襲歩を用いて走る。回転襲歩において前肢の手前肢が地面を離れた直後、いずれの肢も着地していない「空間期」がくる。物理学的、生物学的に、最も効率的な走法であり馬に負荷を与えても、高速で長距離を持続して走れるのはこの効率性のためである。
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