かんそく‐ロケット〔クワンソク‐〕【観測ロケット】
観測ロケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/23 13:53 UTC 版)
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観測ロケット(かんそくロケット)、もしくは研究ロケット(けんきゅうロケット)とは科学観測・実験のために弾道飛行を行うロケット。英語でのサウンディングロケット(sounding rocket)の名前の由来は、海事におけるSounding[計測]に由来する[1]。これは伊/西語におけるsonda/sonde[英:probe/日:探索]に由来し、sound:音とは直接の関係はない。
ロケットは通常、高度50kmから1500kmへ打ち上げられる。気球の最高到達高度(40km)よりも高く、人工衛星の最低軌道(120km)よりも低い圏内を調べる時に用いられる[2]。ブラックブラントXおよびXIIでは到達高度はそれぞれ1,000kmと1,500kmに達し低周回軌道投入も可能である。観測ロケットはしばしば余剰の軍用ロケットが用いられる。
設計
通常、常温で貯蔵、即応的な打ち上げができる固体燃料ロケットが用いられる。
優位性
観測ロケットを研究に用いる事の優位性は経費が少なく、短期間で準備できる事である。気球に比べ到達高度が高く、人工衛星よりも安い。人工衛星搭載機器の試験にも使用される。
運用機関とロケット
- Rocket Labが開発、打ち上げを担当する多段式高高度観測ロケットAteaシリーズは高度250kmへ10〜70kg運ぶ事ができる。
- オーストラリア宇宙研究機構 (ASRI)は専ら教育向けに高度約7kmまで到達できる小型観測ロケット計画(SSRP)を実施している。
- イラン宇宙機関は2007年2月最初の観測ロケットを打ち上げた。
- UP 航空宇宙はUP 航空宇宙™XL 観測ロケットを打ち上げる。到達高度は225km.
- ドイツのTEXUSとMINITEXUS計画
- スウェーデンのMASER計画
- EADS-STとスウェーデンの宇宙企業であるMAXUS計画
- NASA観測ロケット計画
- JAXAが運用する観測ロケットS-310/S-520/SS-520
- Beyond-Earth Enterprises
- スウェーデン宇宙公社によるREXUS
- ブラジル宇宙機関によるVS-30、VS-40、VSB-30
- インターステラテクノロジズによるMOMO
出典
- ^ Marconi, Elaine M. (2004年4月12日). “What is a Sounding Rocket?”. Research Aircraft. NASA. 2006年10月10日閲覧。
- ^ “NASA Sounding Rocket Program Overview”. NASA Sounding Rocket Program. NASA (2006年7月24日). 2006年10月10日閲覧。
関連項目
外部リンク
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観測ロケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/22 10:40 UTC 版)
観測ロケットは高信頼性で廉価で発射までの準備時間が短く、探査試験装置はより野心的な計画で新しい欧州宇宙研究機構の最初の計画は失敗の確率が低い事が求められた。 最初の2機のESROの観測ロケットは1964年7月6日と8日にSardiniaのSalto di Quirra射場から発射された。それらは電離層でペイロードのバリウムとアンモニアを放出した。最初のエスレンジからの打ち上げは1966年11月に実施された。この地点からの打ち上げ回数は大幅に増えた。ノルウェーのAndøyaも同様に射場として使用された。 イギリスのスカイラーク(英語版)(83回)とフランスのサントール(64回)は計画の主要なロケットの用途だった。アメリカのアーカス(14回)、フランスのベルリエ(4回)とドラゴン(2回)、イギリスのペトレル(1回)とドイツ/スイスのゼニット(1回)も同様に使用された。合計168機の観測ロケットが打ち上げられ、平均成功率は75%だった。計画期間中、ESROで使用された観測ロケットのペイロードの大きさは(全長)2.7から5.55 m そして重量は140 から310 kgになった。 168機の観測ロケットの約半数はオーロラの調査の為に電離層に到達して約1/4は大気物理と太陽、恒星、ガンマ線の調査に使用された。打ち上げられたロケットの数は予定よりも少なく、計画は予想されたよりもロケットのペイロードの容量が多く、到達高度も高かった。
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