軍規
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 23:43 UTC 版)
軍団兵は厳しい規律のもとで鍛えられた。「訓練は血の出ない戦闘」と呼ばれるほどに厳しく、ローマ軍の戦闘技能に欠かせないものであったために武器での模擬戦闘および重装備・密集した戦列のままでの演習行進は絶え間なく行われた。当時の戦いは重装歩兵の場合、剣を以て白兵戦で敵と戦わなければならない過酷なものであった。体格的に矮小なイタリア人が、大柄で頑強なガリア人やゲルマン人の兵士に連戦連勝できたのは偏に厳格な規律によってなされる集団としての統率と兵士間の連帯によるものである。また規律は重要視され、違反者は厳しく処罰された。最大の刑罰は死刑。これは当事者1名を処刑するだけではなく、共に殺される者を同じ部隊(コントゥベルニウム)の兵士からくじで選び、残った者たちが死刑を執行するという過酷なものだった。(詳細は十分の一刑を参照)その一方、私生活に関しては柔軟な対応がなされていた。例えば公式には兵役中の兵士の妻帯は禁止されていたが、実際には居留地で妻を娶り、除隊後故郷に妻子を連れて帰ることなどは黙認されていた。
※この「軍規」の解説は、「軍団兵」の解説の一部です。
「軍規」を含む「軍団兵」の記事については、「軍団兵」の概要を参照ください。
軍規と同じ種類の言葉
- >> 「軍規」を含む用語の索引
- 軍規のページへのリンク