這龍図目貫
室町時代 金無垢地容彫 表左42.8ミリ表右42.0ミリ 上製落込桐箱入 附 鑑定書 | 美濃龍の特徴を良く示した、荘厳な趣充実の目貫。胴体が引き締まって鞭のような表現とされている。緊張感に満ち、鱗と鰭は小振りに鋭く立ち、宙を掻き珠を掴む爪も鋭く力が篭っており、下顎を僅か突き出し、半ば開いた口は大きく、口元に踊る髭の態様も迫真。並ぶ歯は小さく鋭く、左右に体を折りたたみ、身を伏しながら地面に爪を突き立て、いまにも踊り掛らんと、天空を睨み据える目玉は深く窪んだ眼窩に爛々とした光を放っている。身体に沿って施された抜け穴も強く、実在の生物の如く実体的で生命感さえ窺える出来となっている。阿吽の相が顕著でない点も後藤の意匠と異なる。 |
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