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醒井宿問屋場とは? わかりやすく解説

米原市醒井宿資料館

(醒井宿問屋場 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/13 06:16 UTC 版)

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米原市醒井宿資料館

上: 旧醒井郵便局局舎
下: 旧醒井宿問屋場(川口家住宅)
施設情報
専門分野 醒井宿の歴史・文化
事業主体 米原市
開館 2000年平成12年)11月12日
所在地 521-0035
滋賀県米原市醒井592(旧醒井郵便局局舎)
米原市醒井123(旧醒井宿問屋場)
位置 北緯35度19分38.7秒 東経136度20分50.1秒 / 北緯35.327417度 東経136.347250度 / 35.327417; 136.347250座標: 北緯35度19分38.7秒 東経136度20分50.1秒 / 北緯35.327417度 東経136.347250度 / 35.327417; 136.347250
最寄駅 醒ケ井駅
最寄IC 米原インターチェンジ
プロジェクト:GLAM
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米原市醒井宿資料館(まいばらし さめがいじゅくしりょうかん)は、滋賀県米原市醒井にある文化財建造物を活用した博物館2000年平成12年)11月12日に米原町醒井宿資料館として開館した[1]中山道醒井宿に位置し、1915年大正4年)に建築された旧醒井郵便局局舎ならびに江戸時代に建築された川口家住宅旧醒井宿問屋場)の2か所の施設により構成される[2]

旧醒井郵便局舎

旧醒井郵便局舎1階

1915年(大正4年)に建設され、その後1973年昭和48年)まで醒井郵便局として使用されていた木造2階建の擬洋風建築物であり[3]ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計に携わったとされる[4][5]。当初の建物の様相は、ヴォーリズ建築事務所に残存する設計図とは異なり、変更が認められるが、1階部分の規模や外観はおおよそ一致する[6]

1934年(昭和9年)にはモルタル張りの建物に改築され、外壁のほか玄関の位置や間取りなどに大規模な変更が加えられて、中央に玄関がある現在の外観および間取りに近いものとなった。その後も時代とともに内部の改修が行なわれたが、基本構造は当初のものが利用されている[3]

外観は、角柱にフルーティング英語版が施され、柱頭にはアカンサス装飾が見られる。1階に郵便および電信事務室ならびに応接室があり、2階は電話交換室および交換手の宿直室・休憩室として使用されていた[4]

資料館としての再利用を目的として、1999年(平成11年)から2000年(平成12年)にかけて解体修理が行われ[7]、現在に至っている。館内は、1階展示室をパネル等による醒井宿の紹介などにあてるとともに休憩所として無料開放し、有料の2階展示室では、醒井宿の庄屋・問屋を代々務めた江龍宗左衛門家伝来の醒井宿絵図や古文書の一部などを展示する[3][7]

なお、醒井には1901年明治34年)に初代の郵便局が建設されており、今に残る旧醒井郵便局舎は2代目にあたり、3代目となる現在の醒井郵便局は[3]、米原市枝折127番地に所在する[8]

醒井宿問屋場

旧問屋場(川口家住宅)内

醒井宿を通行する大名や役人に提供する人足や馬の手配などを行う問屋を代々営んだ川口家の住宅であった。かつて醒井宿に7軒あった問屋の1つであるが[9]、完全な形で宿場に残存する問屋場[10](現在の問屋とは相違点が多い)は全国的にも希少であり[11]、米原市の文化財に指定されている[12][13]

江戸時代前期、17世紀中期-後期の建築とされる[11]。構造は木造平屋建。間取りは、玄関に広い土間があり、右正面に板の間8畳、その左手に和室8畳・6畳続きの間、正面に板の間6畳と奥に板の間3畳がある[14]。当初の建物は、さらに南側に家屋が続いていたことが、旧醒井郵便局舎2階に展示される「江龍文書」[15]の醒井宿絵図(享和4年〈1804年〉)に認められ、発掘調査により確認されている[11]

発掘調査は1998年(平成10年)度になされ、同年、米原町の文化財に指定された後[11]、2000年(平成12年)より修復が行なわれた[16]。資料展示のほか、定期的にコンサート等のイベント会場としても活用されている[17]

文化財

旧醒井郵便局局舎
1915年(大正4年)築。1934年(昭和9年)改築、木造2階建、瓦葺[4]、外部モルタル張り、平面規模4半×4間[5]。建築面積84平方メートル[4]。1998年(平成10年)9月2日、国の登録有形文化財(建造物)に登録されている[4]
川口家住宅(旧醒井宿問屋場)
17世紀中期-後期(江戸時代前期)築。木造平屋建。1998年(平成10年)12月21日、市指定(旧町指定)文化財・建築物に指定されている[12]

利用情報

  • 開館時間 - 9:00から17:00(入館は16:30まで)[2][7]
  • 休館日 - 毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始は12月27日から1月5日まで休館[2][7]
  • 料金 - 2館共通。大人(高校生以上)200円、小人(小・中学生)100円[7]。団体(20人以上)大人160円、小人80円[2]

交通アクセス

公共交通機関
自家用車

脚注

  1. ^ 米原町醒井宿資料館がオープン (PDF) 」 『坂田郡文化財ニュース 佐加太』第13号、滋賀県坂田郡社会教育研究会 文化財部会、2000年11月11日、2020年9月19日閲覧。
  2. ^ a b c d 米原市醒井宿資料館条例”. 米原市 (2005年2月14日). 2020年9月19日閲覧。
  3. ^ a b c d 旧醒井郵便局局舎・米原市醒井”. 滋賀文化のススメ. びわ湖芸術文化財団 (2010年10月). 2020年9月19日閲覧。
  4. ^ a b c d e 旧醒井郵便局局舎”. 文化遺産オンライン. 国指定文化財等データベース. 文化庁. 2020年9月19日閲覧。
  5. ^ a b 米原町醒井宿資料館(旧醒井郵便局局舎)”. 里地ネットワーク 建築再生事例集. 水と緑の惑星保全機構. 2020年9月19日閲覧。
  6. ^ 「醒井郵便局の変遷」(米原市醒井宿資料館 旧醒井郵便局局舎資料)
  7. ^ a b c d e f 米原市醒井宿資料館”. 滋賀県博物館協議会. 2020年9月19日閲覧。
  8. ^ 醒井郵便局”. 日本郵政グループ. 日本郵政. 2020年9月19日閲覧。
  9. ^ 岸本豊『中山道浪漫の旅 西編』信濃毎日新聞社、2016年、128頁。ISBN 978-4-7840-7294-1
  10. ^ 米原市に江戸時代のまま現存する中山道の問屋「醒井宿問屋場」”. まいばらんど. 2020年9月19日閲覧。
  11. ^ a b c d 米原町醒井宿資料館(旧醒井宿問屋場)”. 里地ネットワーク 建築再生事例集. 水と緑の惑星保全機構. 2020年9月19日閲覧。
  12. ^ a b 市指定建造物”. 米原の文化財. 米原市 (2017年11月30日). 2020年9月19日閲覧。
  13. ^ 『中山道 道中案内 関ヶ原から三条大橋』江竜喜之、サンライズ出版、2017年、53頁。ISBN 978-4-88325-604-4
  14. ^ 米原町醒井宿資料館(旧醒井宿問屋場) - 平面図・旧状立面図・現状立面図”. 里地ネットワーク 建築再生事例集. 水と緑の惑星保全機構. 2020年9月19日閲覧。
  15. ^ 醒井宿資料館館内(旧醒井郵便局)”. こころに残る滋賀の風景. 滋賀県 (2010年). 2020年9月19日閲覧。
  16. ^ 「米原市指定文化財 醒井宿問屋場(旧川口家住宅)」(現地案内板)
  17. ^ 醒井宿”. THE GATE. Roseau Pensant. 2020年9月19日閲覧。

関連項目

外部リンク


醒井宿問屋場

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米原市醒井宿資料館」の記事における「醒井宿問屋場」の解説

醒井宿通行する大名役人提供する人足や馬の手配などを行う問屋代々営んだ川口家の住宅であった。かつて醒井宿に7軒あった問屋1つであるが、完全な形で宿場残存する問屋場現在の問屋とは相違点が多い)は全国的に希少であり、米原市文化財指定されている。 江戸時代前期17世紀中期-後期建築とされる構造木造平屋建間取りは、玄関に広い土間があり、右正面板の間8畳、その左手和室8畳・6畳続きの間、正面板の間6畳と奥に板の間3畳がある。当初建物は、さらに南側家屋続いていたことが、旧醒井郵便局舎2階展示される「江龍文書」の醒井宿絵図享和4年1804年〉)に認められ発掘調査により確認されている。 発掘調査1998年平成10年)度になされ、同年米原町文化財指定された後、2000年平成12年)より修復が行なわれた。資料展示のほか、定期的にコンサート等のイベント会場として活用されている。

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