Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                

アルタクシアス1世とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アルタクシアス1世の意味・解説 

アルタクシアス1世

(Artaxias I から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 15:46 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
アルタクシアス1世
アルメニア
在位 紀元前189年ないし紀元前188年
- 紀元前160年ないし紀元前159年

出生 紀元前230年
死去 紀元前160年
アルタヴァスデス1世フランス語版
王朝 アルタクシアス朝フランス語版
父親 ザリアドレスドイツ語版
テンプレートを表示

アルタクシアス1世ギリシア語: Αρταξίας Α΄紀元前230年頃 - 紀元前160年[1])は、アルタクシアス朝フランス語版の始祖であるアルメニア王国の君主。名はアルメニア語ではアルタシェス (Արտաշես)、ペルシア語ではアルタクセルクセス (𐎠𐎼𐎫𐎧𐏁𐏂𐎠) となる[2]

アケメネス朝およびセレウコス朝の下でサトラップ(地方太守)としてアルメニア一帯を治めていたオロンテス朝アルメニア語版の一族であり、シュニクの豪族であったザリアドレスドイツ語版の息子[3]。アルメニアへのパルティアの進出を警戒したセレウコス朝のアンティオコス3世に支持されて、紀元前200年頃に父とともにオロンテス朝に対する反乱を起こし、セレウコス朝から大アルメニアのステラテゴン(総督)としての地位を与えられた[4]。その後、紀元前190年にセレウコス朝がマグネシアの戦い共和政ローマに敗れると、紀元前189年(ないし紀元前188年)、アパメイアの和約によって正式にアルメニアの王号を与えられた[5]

こうして史上最初のアルメニア人による独立国家アルメニア王国を打ち立てたアルタクシアスは、独立直後から領土の拡張に乗り出し、東はメディア、北はセヴァン湖北西、西はエルズルムまでを支配下に入れた[6]。そして、これらの領域ではアルメニア語が共通語として使用されるようになった(ただし、公的な書き言葉にはペルシア語とギリシア語が使用されていた)[6]。父ザリアドレスが治めていたソフェーネ王国ロシア語版の併合も試みたが、これには失敗している[5]。さらにアルタクシアスはオロンテス朝の影響を脱すべく、アラクス川左岸(今日のホル・ヴィラプ英語版近郊)に、ヘレニズム様式に基づく新首都アルタハタを建設した[5]

紀元前165年には、シリア沿岸とメソポタミアの奪還を狙うセレウコス朝からの攻撃を受け、アルタクシアスはアンティオコス4世に敗れた[5]。しかし貢納と引き替えに解放され、アルメニアの支配を続けた[7]。その後、紀元前160年(ないし紀元前159年[8])に王位はアルタヴァスデス1世フランス語版へと受け継がれた[7]

脚注

  1. ^ Hovhannsiyan, P. “Artaxias I”. Institute for Armenian Studies of Yerevan State University英語版. 2017年4月15日閲覧。
  2. ^ 北川 (2004) 140頁
  3. ^ 北川 (2004) 139頁
  4. ^ ブルヌティアン (2016) 59頁
  5. ^ a b c d ブルヌティアン (2016) 60頁
  6. ^ a b 藤野 (1991) 37頁
  7. ^ a b ブルヌティアン (2016) 62頁
  8. ^ 佐藤 (1988) 93頁

参考文献

先代:
なし
アルメニア国王
紀元前189年(または紀元前188年) - 紀元前160年(または紀元前159年)
次代:
アルタヴァスデス1世フランス語版



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アルタクシアス1世」の関連用語

アルタクシアス1世のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アルタクシアス1世のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアルタクシアス1世 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS