CIELUV色空間
CIE Luv色空間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/28 07:19 UTC 版)
CIE 1976 (L*, u*, v*) 色空間 (シーアイイー 1976 エルスターユースターブイスターいろくうかん) 、通称CIE Luv色空間 (シーアイイー・エルユーブイいろくうかん) あるいはCIELUV (シーアイイー・エルユーブイ) は、国際照明委員会 (CIE) が1976年に採択した色空間である。CIE 1931 XYZ色空間をより簡単に計算できるよう変換を行い、色差の均等性を目指して定義されている。ディスプレイのように発色する光を扱うコンピュータグラフィクスのような様々な分野において応用されている。光の加法混色はCIELUVの均等色度図 (CIE 1976 UCSと呼ばれる) 上の直線と一致する。一般には認知されていないが、輝度がそれぞれ異なる色同士の加法混色による混色は、CIELUV上の直線とは一致しない。
歴史的背景
CIELUVは、アダムス色価色空間の一部であり、CIE 1964 (U*, V*, W*) 色空間 (CIEUVW)のアップデートされたものと捉えることができる。差異は、輝度尺度における僅かな変更と、CIE 1960 色空間で定義されたv値を1.5倍したv'座標をもつ、均等色差の色度図である。CIELUVとCIELABは、どちらかの意見を一致させた色空間を定義することなく、CIEにより2つ同時に採択された。
CIELUVはジャッド方式の白色点適用方式を用いている (CIELABでは、フォン・クリース変換の「誤った」方式) 。[1] これにより、単一光源下では利便性の高い結果を生み出すが、色相適応に用いる場合には仮想色 (スペクトル軌跡の外側) の存在を想定したものとなる。[2] CIELUVにおいて用いられる適応変換の推移は、対応する色の推定において良い結果を示さない。[3]
XYZ→CIELUVとCIELUV→XYZの変換
典型的な画像データにおいて、u* v*の取りうる値の範囲は±100となる。 従って、 0 ≤ L* ≤ 100となる。
正方向の変換
CIELUVはCIEUVWを基礎にして、色差の知覚的均等性を表現することを試みている。 L*, u* v*非線形的関係性を以下に示す:[4]
(u′, v′) 色度図。CIE 1976 UCS (uniform chromaticity scale) 色度図とも呼ばれる。
CIELUV の円筒座標系で表現されたものをCIE LChuv (または CIE HLCuv) とよび、C*uv をクロマ、huv を色相とすると: