微分方程式
同じく、
の場合。中点法のほうがオイラー法より収束が速いことが見てとれる。
中点法はオイラー法
を改良したものであり、手順も類似している。 オイラー法を導く鍵は近似式
であり、これは傾きの公式
と に注意することで得られる。
中点法の場合、(3) をより正確な
で置き換える。すると (2) は次の式に変わる。
この式を使って を求めることはできない。なぜなら の での値が分からないからである。そのため、ちょうどオイラー法で を求めるのと同じように、テイラー展開を使って
と近似する。これを (4) に代入すると
のように陽的中点法 (1e) の公式が得られる。
陰的中点法 (1i) は、ステップの中間点 での値を と とを結ぶ線分の中点
で近似し、
とすることで得られる。 で を近似すると陰的ルンゲ=クッタ法
が得られるが、前半部分はステップ幅を とした後退オイラー法を含んでいる。
陰的中点法では時間についての対称性から の偶数乗の局所誤差項は全てキャンセルし、誤差は自動的に となる。 の決定を後退オイラー法ではなく(前進)オイラー法で行うと、再び陽的中点法が得られる。
関連項目
脚注
参考文献