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リチャード・ハルとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 作家 > 小説家・作家 > イギリスの推理作家 > リチャード・ハルの意味・解説 

リチャード・ハル

(Richard Hull から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/03/14 08:43 UTC 版)

リチャード・ハル(Richard Hull, 1896年9月6日 - 1973年)は、イギリス推理作家会計士。本名はリチャード・ヘンリー・サンプソン(Richard Henry Sampson)。

経歴

1896年、ロンドンに生まれる。ラグビー校から大学に進学する予定だったが、第一次世界大戦のために大学入学を取りやめて徴兵された。復員後は会計士となり、会計事務所に勤めた後に自ら事務所を開いた。

1931年にフランシス・アイルズの名義で発表されたアントニー・バークリーの長編『殺意』を読んで初めて筆を執り、1934年伯母殺人事件』を発表し大きな反響を得た。以降、会計士の仕事をしながら、1953年まで15作の長編推理小説を発表した。生涯を独身で過ごし、1973年に死去した。

作風

ハルの作品は『伯母殺人事件』をはじめ叙述に仕掛けを凝らしたものが多く、しばしば「技巧派」と称される。またブラックユーモアの多いのも特徴的である。かつてアメリカのミステリ評論家のハワード・ヘイクラフトが研究書のなかで『伯母殺人事件』を取り上げて倒叙派と評したが、現在ではそうでないとする意見が多い。

また1952年に文学百科事典へ寄稿した評論『探偵小説とその十則』はミステリを書くうえでのルールに触れている。同じような趣向のヴァン=ダインの二十則ノックスの十戒に比べるとかなり知名度は劣るが「ユーモアがなければならない」など他には見られないルールが特徴的である。

著作一覧

長編(フェンビー警部もの)

  • 1934年 『モンティの殺人』 The Murderers of Monty
  • 1938年 『善意の殺人[1]Excellent Intentions[2]

長編(ノンシリーズ)

短編

  • 1940年 「語るに落ちる」 Mrs. Brierley Supplies the Evidence[4]

脚注

  1. ^ 邦題は『善意の殺人』原書房 ヴィンテージ・ミステリー・シリーズ('06)のもの
  2. ^ Beyond Reasonable Doubtの別題あり
  3. ^ クリスティの「アクロイド殺し」やクロフツの「ポンスン事件」などと同様、タイトルに意味と工夫がある。
  4. ^ EQMM'61.10掲載




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