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quinolineとは? わかりやすく解説

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キノリン【quinoline】

読み方:きのりん

ベンゼン環ピリジン環が縮合した構造複素環式化合物特異臭のある無色液体コールタールから得られ、また合成もできる。には不溶染料合成原料分析試薬利用


キノリン

分子式C9H7N
その他の名称ヒノリン、キノレイン、1-ベンゾアジン、ベンゾ[b]ピリジン2,3-ベンゾピリジン、Quinoline、Chinoleine、1-Benzazine、Benzo[b]pyridine、2,3-Benzopyridine、Benzazine、Chinoline
体系名:キノリン


キノリン

(quinoline から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/05 02:32 UTC 版)

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キノリン

一般情報
IUPAC名 キノリン(許容慣用名)
ベンゾ[b]ピリジン(系統名)
別名 1-アザナフタレン、1-ベンズアジン
分子式 C9H7N
分子量 129.16 g/mol
形状 無色油状
CAS登録番号 [91-22-5]
SMILES C1(N=CC=C2)=C2C=CC=C1
性質
密度 1.09 g/cm3,
融点 -15 °C
沸点 238 °C
pKb 9.5
屈折率 1.62683 (20℃)

キノリン (quinoline) は分子式 C9H7N、分子量 129.16 の複素環式芳香族化合物の一種である。その構造を、1-アザナフタレン1-ベンズアジンベンゾ[b]ピリジンと表すこともできる。無色で吸湿性の油状物質で、強い臭いをもつ。

水にはわずかしか溶けないが、多くの有機溶媒に容易に溶ける。光が当たる場所で長期保存すると、キノリンは黄色に、さらに褐色へと変色する。

キノリンは色素、高分子、農薬の製造において、合成中間体として用いられる。保存剤、消毒剤、溶媒としても利用される。

キノリンは有毒である。キノリンの蒸気に短時間さらされると、鼻、眼、喉に炎症を生じ、めまいと吐き気を催す。長期間さらされた場合の影響ははっきりと知られてはいないが、肝臓の損傷との関係が疑われている。

毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている[1]

消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する[2]

存在と合成法

キノリンは、コールタールの中に発見され、そこから1834年にF.ルンゲによる最初の抽出が行われた。

キノリンは以下に示す手法で合成できる。

Combes 合成
アニリンと 1,3-ジケトンから生じるイミンを酸で環化させる。
Conrad-Limpach 合成
アニリンとβ-ケトエステルを用いる。
Doebner-Miller 反応
アニリンとα,β-不飽和カルボニル化合物を用いる。
Friedländer 合成
2-アミノベンズアルデヒドとアセトアルデヒドを用いる。
Skraup 合成
ニトロベンゼン硫酸のもとに、グリセロールとアニリンに硫酸鉄(II)を作用させる[3]。詳細はスクラウプのキノリン合成を参照。
Povarov 合成
アニリン、ベンズアルデヒドと活性アルケンを用いる。
Camps 合成
o-(アシルアミノ)アセトフェノンを塩基により環化させる。
Knorr 合成
β-ケトアニリドから酸のもとで (1H)-キノリン-2-オンを得る。
Gould-Jacobs 反応
アニリンとエトキシメチレンマロン酸エステルとの縮合環化。

参考文献

  1. ^ 毒物及び劇物指定令(昭和40年1月4日政令第2号)第2条第22号の4 - e-Gov法令検索
  2. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  3. ^ Clarke, H. T.; Davis, A. W. Org. Synth., Coll. Vol. 1, p.478 (1941); Vol. 2, p.79 (1922). オンライン版

関連項目



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