レド公路
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第二次世界大戦後
ビルマの戦い終結後、レド公路の補修は行われず、次第に崩壊していった。レドからミッチーナーまでを自動車が通行した記録は、1955年にロンドン=シンガポール間を陸路で踏破したオックスフォード=ケンブリッジ極東遠征(仮訳:en:Oxford and Cambridge Far Eastern Expedition)による往復が最後である。この探検行についての著作 Tim Slessor,“First Overland”(1957年)によれば、パンソー峠とシンブイヤンの間で、複数の橋が崩落していたという。この地域への旅行は、アッサム州の分離独立闘争やインドの国境紛争の影響もあって、長年に渡って妨げられてきた。インド政府は、1962年から1990年代半ばまで、ミャンマーに拠点を置く反政府ゲリラの越境侵入対策などのため、対ミャンマー国境を封鎖していた。
その後、インドとミャンマーの関係改善が進み、パンソー峠付近のナウンヤン湖(仮訳:Nawng Yang, en)までツアーが可能となっている。最近のレド公路通過の試みは結果が分かれている。インドのナンポン(Nampong)とパンソー村の間は四輪駆動車であれば通行可能である。ミャンマー側のルートも通行可能な状態と報告されている。成功例として、ドノヴァン・ウェブスター(Donovan Webster)は、2001年にシンブイヤンまで自動車で踏破した。2005年中ごろには、イギリスのビルマ戦線従軍者による戦友会である“Burma Star Association”の会員らが、政治的に良好な関係にある旅行エージェントを介して回想旅行に招待され、シンブイヤンまで行っている。なお、これらの近年のレド公路通行者たちは、ミャンマー軍事政権に関する人権問題については何らコメントしていない。
インド=ミャンマー国境は、周辺で反政府勢力の活動が続き、インドのアッサム・ライフル部隊とミャンマー軍がそれぞれ駐屯しているものの、現地民に対しては事実上開放されている。パンソー村に住むミャンマー人は、自由気ままにインド領内のナンポンまで交易にやってきている。他方、現地人の国境往来と異なって、外国人の場合に対しては双方から厳重な監視体制が敷かれ、国境通過が公式には禁止されている。無許可で通過しようとすれば、官憲に拘束されたり、場合によっては反政府勢力などとのトラブルに巻き込まれるおそれもある。
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