withコロナで生活者の意識や行動は大きく変わりつつある。そうした中、ビジネスの新潮流を探るため、ベンチャーキャピタル(VC)を訪ねる本連載。第2回は、インターネット関連を中心に幅広く投資するYJキャピタル(東京・千代田)の社長、堀新一郎氏に今後注目の領域や企業を聞いた。

堀 新一郎氏
YJキャピタル社長
慶応義塾大学(SFC)卒業後、フューチャーシステムコンサルティング(現フューチャーアーキテクト)を経て、ドリームインキュベータ(DI)にて経営コンサルティングおよび投資活動に従事。 2007年よりDIのベトナム法人立ち上げのため、ホーチミン市に赴任。 13年よりヤフーに入社し、同年7月よりYJキャピタルへ参画。同社COO(最高執行責任者)を経て、16年11月より現職。アクセラレータープログラムCode Republicアドバイザー、ソフトバンクのグループ内新規事業開発・投資会社であるSBイノベンチャー取締役も兼務

—— コロナ禍において、人々は自宅で過ごす時間が多くなり、生活も仕事のスタイルも変化しました。

堀 新一郎氏(以下、堀氏) 2020年は、ビジネスのオンライン化が動き始めた年でした。ビジネスパーソンは訪問しての法人営業が物理的に難しくなり、ベルフェイス(東京・渋谷)のオンライン営業システム「bellFace」や、Candee(キャンディ、東京・港)のオンラインイベントの配信パッケージなどが注目を集めました。特にCandeeは、従来は動画制作やライブ配信に強みを持つ企業でしたが、コロナ禍でオンラインイベントソリューションの提供を始め、商品発表会や株主総会で利用する企業を集めました。

ベルフェイスは、新サービス「bellMe(ベルミー)」のβ版を2020年9月にリリース。SMSにURLを送るだけで、すぐにビデオ通話でつながれるのが特徴
ベルフェイスは、新サービス「bellMe(ベルミー)」のβ版を2020年9月にリリース。SMSにURLを送るだけで、すぐにビデオ通話でつながれるのが特徴

 その他、感染リスクを避けてジムに行かなくなった人たちもいる中、LEAN BODY(リーンボディ、東京・渋谷)が提供するオンラインフィットネスサービス「LEAN BODY」も市民権を得たと思います。「令和版ビリーズブートキャンプ」が話題となりましたね。こうした巣ごもりフィットネス需要やヘルスケア領域は、今後も伸長が期待できると注視しています。

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