
【まさかこんなところに…】里山に眠る“戦争遺跡”を訪ねたらとんでもないところだった!
眺望の良い山は人気の登山スポットとなる一方、歴史に目を向けると、その眺望を活かして様々な形で活用されてきました。今回訪れたのは、福岡と山口の県境である下関・北九州エリア。関門海峡を中心とし、戦時中に「下関要塞」が築かれた土地でもあります。なんと、一部の山にはまだその遺跡が残っているのだとか。今回はそれら戦争遺跡を目的地とし、いつもとは視点を変えて登山を満喫したいと思います。
目次
こんなところに砲台が!弾薬庫が!山に眠る戦争遺跡
里山登山といえば、初心者でも親しみやすいのが魅力。それに加え、実は地方の文化や歴史が色濃く残る場所でもあり、知るほどに魅力が深まる領域でもあります。
今回訪れたのは福岡県北九州市。あまり知られてはいませんが、実は戦争遺跡が多く眠る地域です。里山の感覚で歩いているところに、往時の遺跡が忽然と姿を現す衝撃。この不思議な感覚を得るには、現地を訪れるしかありません。技術的・体力的な難易度も低く、気軽に訪れることができるところが多いので、世代を問わず楽しめるでしょう。
歴史を明示する戦争遺跡「下関要塞」とは?
下関要塞の始まりは、日清戦争前の明治時代。戦闘機の登場まで最重要だった「海上防衛」を主な目的に、関門海峡とその周辺を守るために築かれました。ここに現存する遺跡の多くは「砲台跡」と「弾薬庫」で構成され、見晴らしの良い山の上にあります。海上を標的とする大砲の設置場所として、海を見渡す山の上は最適だったのでしょう。
これら要塞は、戦時中は「軍事機密」であり、一般人の目に触れることはありませんでした。自由に訪問できる現在からは考えられませんね。現在、遺跡の周辺を目を凝らしながら歩けば、そこかしこに当時の痕跡が平然と転がっていることに驚きます。当時の「軍事機密」を発見しながら歩くのも、戦争遺跡をハイキングする魅力です。