『東京湾炎上』@Amazon Prime(22/05/31(tue)鑑賞)
『東京湾炎上』@Amazon Primeを観終わりました。1975年公開。田中光司原作、丹波哲郎&藤岡弘主演のシージャックもの。特技監督に中野昭慶。他にも宍戸錠とか、テロリストに水谷豊もいる(^^;; かなり気合いの入った東宝スリラーですね(Wikiにはパニック映画とあるけど)。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:原油を満載して東京湾に戻ってきた20万トン級タンカー<アラビアン・ライト>は、遭難信号を拾って6人の漂流者を救助。だが、彼らは乗船するなり短機関銃などの武器を持ち出し、短時間で船内を制圧してしまう。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:黒人を中心とするメンバー構成でありながら、全員が流暢に日本語を話すテロリストたちは、船内各所に磁気機雷を設置。鹿児島・喜山コンビナートを航空自衛隊により空爆てTV中継しなければ、タンカーを爆破すると日本政府に通告する。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:東京湾でタンカーが爆破されれば、流出して気化した原油と有毒ガスで関東一円が壊滅。喜山コンビナートが空爆されれば、鹿児島湾一帯が同じ事態となる。事態を憂慮した日本政府は、喜山コンビナート爆破の映像を特撮映像で作成して、偽装する計画を開始する……というお話。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:政府側対策本部長に鈴木瑞穂とか出てくると、本当に大事になってきた感があるな(^^;; 開始10分でテロリストがタンカーに乗船とか、序盤の展開も早く、テキパキ話が進みます。まあたった6人でタンカー制圧は、さすがに人数足りない気がしますが。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:この手口は『キャプテン・フィリップス(2013)』と一緒だけど、あっちは5000トンのコンテナ船だしなあ。というか、犯人たちの乗るボートは、好天候の東京湾のど真ん中にどこから湧いて出てきたのか……とか、ツッコミ所は、なくはないですが(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:『ダイ・ハード(1989)』的なアクションというより、災害/犯罪シミュレーション指向なのかな。せっかく藤岡弘がいるんだから、彼がテロリストを斃してゆく展開でも良かったと思うんですが、『日本沈没(1973)』の後だけに、社会派シミュレーション寄りに引っ張られたか。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:連合赤軍事件が1971〜1972年、73年には日航機がハイジャックされたドバイ事件など、時代は国際極左テロの季節。先進国の資源配分に異議を唱える犯人側の主張は、まあまあ説得力はありますが、あえてアラブ系にしなかったのは、現実的(アクチュアル)過ぎて生々しいと踏んだか。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:このテロリスト達ですが、割と自分たちの主張を生真面目に捉えていて、80年代の『ダイ・ハード』のような「実は金儲けが目的でした」という展開にはなりません。この辺のテロリスト観の変化も、時代によって変化しているんですね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:で、この映画の最大の見せ場は、鹿児島・喜山コンビナートの空爆大炎上…のフェイク映像。特技監督・中野昭慶渾身の大迫力映像ですが、特撮でフェイク映像作って犯人騙すのは『新幹線大爆破(1975)』と同じ。しかもこの両作品、公開日が1週間しか違わない(爆 何があった?(^^; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:どっちがパクったか、あるいは偶然なのかは定かではありませんが、少なくとも言えるのは、この時代の邦画界が自分たちの特撮技術に凄い自信を持っていたという表れでしょう。逆に言うと、ガンアクションとか格闘とかをそんなに推してる印象はないんですよね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:一応、終盤に海自特殊部隊(ダイバー隊)は出てくるんですが、テロリスト達はその前に内紛と船員の反乱であっさり壊滅してしまうんで、重装備の特殊部隊がじゃんじゃんバリバリぶっ放す絵面はないです(^^;; 特殊部隊の活躍シーンが見せ場になるという概念がまだ確立していない。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:SBS(英海軍特殊部隊)による客船に仕掛けられた時限爆弾解体を描いた『ジャガーノート』の日本公開が同年春ですが、あれも特殊部隊がじゃんじゃんバリバリぶっ放す話じゃないか(^^;; あえて言えば、SASによる強襲が世界中継された英イラン大使館占拠事件も1980年ですし。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:なので本作での海自ダイバー隊は、原油タンク内に落ちた磁気爆雷の回収機材を持ってくるだけに留まります。実際の回収も藤岡弘がやってるし(^^;; 映画の面白さはひとつひとつの発明を重ねられて形作られるものなので、その発明前の作品では期待される見せ場も違ってくる。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:そういうこともあってか、例のフェイク映像のパート以外は、今ひとつドラマの軸が弱い。藤岡弘が日本で待ってる彼女を思い出すパートはあるんですが、それ以外の船員に家族とか回想の場面もない。ドライでいいとも言えるけど、感情移入の回路が薄いとも言える。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:同じようなテロとフェイク映像のお話で、ほぼ同時期に公開されたのに、『新幹線大爆破』の名前の方が映画ファンの記憶に残っているのは、その辺の違いなのかな、と思います。あっちの方が個々のキャラが立ってる気がするし(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日
『東京湾炎上』:しかし、邦画でもこういうスケールの大きなテロ映画が撮られていた時代があったわけです。その一方で東映ではブルース・リーに乗っかって、千葉真一が身体性を重視した格闘アクションを撮ってたわけで、そこら辺の流れと合流してくれれば…という恨み節もあるわけですが(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月1日