音楽界隈の中でも色々派閥?みたいなものがあって、時に対立や論争が起こることがあります。
例えば、クラシックvsポップスだとか、吹奏楽vsオケだとか、生演奏vs機械演奏、オペラvsミュージカル、アコースティックピアノvs電子ピアノ…挙げるとキリがなくなりますが、要は「音楽とはこうあるべきだ。そうでないものは音楽とは言えない」的な争い。
ああいう類いのマウントの取り合いがすごく嫌で、私はクラシックが好きですが「クラシックこそ高尚な音楽(他は低俗)だ」と他のポップスやジャズ、大衆音楽等を否定的に見下す傲慢な考え方が特に大嫌いです。
そりゃあ何百年の時を経ても淘汰されることなく愛され続けるクラシック作曲家が偉大であることは間違いないし、曲の中身も知れば知るほど奥が深くて素晴らしい。
でもジャズだって今や100年以上、他のジャンルの音楽にもそれぞれに長い長い歴史があり、後世に語り継がれる名曲がある。
"最近の若者達の中での流行っている"と思われがちなボーカロイドだって、最初にソフトが発売されてから既に20年も経っているんですよね。
クラシック音楽が貴族など上流階級のためのものだったのは、フランス革命の前くらいまで。はるか遠い200年以上昔の話。
クラシックを盾に他のジャンルを見下した考え方は、"他の音楽を批判するための道具"としてむしろ粗雑に扱っているように感じて悲しい気持ちになります。
しかもこのマウントが、同じクラシックの中でもあるからますます嫌だ。
ピアノ、弦楽器、管楽器などの専攻の違いで価値観の違いが生じたり、同じ管楽器奏者なのにオケに属するか吹奏楽に属するかで対立があったり。
やりたい演奏の方向性が違う、求める音色やリズム感が違う、そういう面で衝突したり合わないからと距離を取る事自体は決して悪いことではないけれど、わざわざ見下さなくてもいいのにね。と、ずっとモヤモヤしています。
そして逆ももちろん然り。
「クラシックの人間は楽譜通りに弾く(吹く)ことしかできない」的な嘲笑を含んだ批判を見ると「ぐぬぬ…」となると同時に、「自分の属するジャンル以外を排除しようとする人達が一定数いるのはどうしてなんだろう」と切なくなってしまう。
どの界隈でもこういう対立ってありますよね。
もっとお互いがお互いをリスペクトし合えたらいいのになぁ。
……という、少しマイナスな独り言でした。
これだけで終わるのもちょっとアレなんでここからは気持ちを切り替えて、ジャンルに囚われず個人的に推し続けている曲を置いていこうと思います!
個人的な趣味全開のラインナップです。笑
- スウィング・ジャズ《Sing Sing Sing》
- 吹奏楽《マゼランの未知なる大陸への挑戦》
- ミュージカル《CATS Overture》
- アイリッシュ音楽《Blarney pilgrim & John ryan's polka》
- ウエスタンヨーデル《She Taught Me How To Yodel(スイスの娘)》
- ボカロ×邦ロック《千本桜》
- ボカロ《抜錨》
- アニメキャラソン《はたふってパレード(ヘタリア)》
スウィング・ジャズ《Sing Sing Sing》
2004年の映画「スウィング・ガールズ」で話題になった名曲中の名曲ですよね。
吹奏楽でも人気曲なので、部活動の中で演奏したことがあるという方も多いかもしれません。
吹奏楽《マゼランの未知なる大陸への挑戦》
「マードックからの最後の手紙」などでも有名な、樽屋雅徳さん作曲のこの曲。
私自身の吹奏楽経験は累計で7年ほどとさほど長くはないのですが、自分が経験してきた・聴いてきた吹奏楽曲の中で一番といってもいいくらい大好きな曲です。
特に中間部のフルートソロの後から。最高&最高なのでぜひ聴いてください。大航海の旅に出たくなります。笑
ミュージカル《CATS Overture》
私が愛してやまないアンドリュー・ロイド・ウェバー氏作曲の「CATS」のオーバーチュアです。
"前奏曲"と名のつく曲の中で、この曲かモーツァルトの「フィガロの結婚」かの二択で悩むくらい大大大好きな曲。
最初から最後までがあまりにも完成されすぎていて…。
アイリッシュ音楽《Blarney pilgrim & John ryan's polka》
タイタニックのあの名シーンで演奏されていた曲ですね。
特に2曲目のジョン・ライアンズ・ポルカ、定期的に何度でも聴きたくなります。
ウエスタンヨーデル《She Taught Me How To Yodel(スイスの娘)》
昔話題になったこの天才少女の動画、当初から今もずっと大好きです。
ボカロ×邦ロック《千本桜》
もともと原曲の「千本桜」は大好きだったんですが、和楽器バンドがこのカバーを出した時には思わず「ありがとうございます…」と手を合わせたくなりました。
ただただかっこいい。演奏も映像もとても良い。
ボカロ《抜錨》
ボカロは好きな曲が多くて、なかなか一つには絞れないですね…。
ただ一つ、"ボカロ"というのはあくまで楽曲製作ソフトの名称でしかなく、そこから生み出された曲は本当に作曲者(ボカロP)によって個性様々です。
「機械音声よりも生身の人間の歌声の方が良い」という価値観も勿論理解していますが、その人間の歌唱力の限界を超えた音楽がボカロ最大の魅力でもあったりするんですよね。
歌詞に重きを置いているボカロPも多く、かなり切り込んだグサッとくる内容の曲があるのも推しポイントです。
アニメキャラソン《はたふってパレード(ヘタリア)》
元オタクなので、アニソンもキャラソンもよく聴いていました。
その中で特にハマって特にお気に入りだったのが、「ヘタリア」というアニメのキャラソン。(アニメの内容的にはステレオタイプ全開で賛否があるかもしれないので、今は曲の話だけをしますね)
ざっくり言うと世界各国を擬人化した内容の作品で、キャラソンも各国独自の楽器や民謡、音階が使われていて純粋に聴いていて楽しいんです。間奏で国歌の旋律が出てきたり。
動画はファンの方が作ったメドレーなので、もしご興味ある方はぜひ気になった国のキャラソンをフルコーラスで聴いてみてください。
ドイツやフランスは間奏に国歌が使われていて、ロシアは民謡の「一週間」の旋律が出てきます。日本は雅な雰囲気で歌詞には枕草子が出てきたり、スペインはフラメンコギターが格好良すぎでオススメです。
あと別曲ですが「まるかいて地球」のオーストリアは冒頭管弦のチューニングから始まる芸の細かさが堪らんのです。
個人的な独り言や趣味にお付き合いいただき、ありがとうございました。
推し曲はまだまだたくさんあるので、続きはまたどこかの機会で。