要約 イノベーションを生み出す組織の制度化は、可能なのだろうか。この問題意識のもと、本ケースでは、数々のイノベーションを生み出してきた制度として知られるシャープの緊急プロジェクト(以下「緊プロ」)を取り上げる。緊プロは、組織横断的にメンバーを集めることで、既存の組織の枠組みを超えたイノベーションを可能にする制度として説明されてきた。だが、こうした説明は現実の緊プロとは乖離しており、他社では模倣が困難とも言われる。 本ケースを通じて明らかになるのは、緊プロがイノベーションを生み出す制度となるためには、抽象的な緊プロに対する信憑と、緊プロに喚起される感情が肝要となるということである。緊プロの制度化プロセスでは、社長名でシンボリックな社長通達が出され、取締役クラスのチーフが選抜された。こうした仕込みと演出を通じて、シャープ社内で、緊プロが同社の命運を担うプロジェクトであるという信憑が形成されてき
「大幅な当期純損失、無配を深くお詫び申し上げます。まことに申し訳ございません」――。 6月27日午前10時、シャープの株主総会が始まった。冒頭「おはようございます」と日本語で挨拶した呉柏勲(ご・はくくん)CEOは、経営成績の説明に入る前に業績悪化について陳謝した。 シャープは2023年3月期決算で2608億円もの最終赤字を計上した。直接的な原因は2022年6月に“再”連結化した液晶パネル製造会社、堺ディスプレイプロダクト(SDP)の業績不振だ。これによってディスプレー事業などで総額2205億円の減損損失を計上した。 巨額の最終赤字について株主にどう説明するのか。また、取締役の選任や報酬の増額、ストックオプションの付与などの議案について、株主がどう判断するかが総会の焦点となっていた。 「いったい誰が責任を取るのか」 160人の株主が出席し、昨年の1.5倍となる98分を費やした株主総会は、批判
経営再建中のシャープは、全従業員を対象に、自社製品の購入を呼びかけるシャープ製品愛用運動を20日から始める。 取締役や執行役員は20万円、管理職は10万円、一般社員は5万円と役職に応じて目標金額を設定し、売り上げ増を目指す。同様の取り組みは、経営危機に陥った旧三洋電機が2004~05年に実施した例があるぐらいで、異例のことだ。 「特別社員販売セール」として、来年1月29日まで実施する。セール専用のサイトから申し込む仕組みで、社員には購入額の2%分を奨励金として支払う。購入状況を会社側が把握できるため、目標金額は、事実上の「ノルマ」と受け止められている。 シャープは、家電部門を担当する長谷川祥典専務執行役員名で文書を配布し、「厳しい難局を乗り切れるよう協力してほしい」と呼びかけている。 シャープの従業員数は国内単体で1万7436人(9月末現在)。
Back in April Sharp ran the #GetItDownOnPaper competition, offering one aspiring inventor the chance to win a two-month internship at Sharp Laboratories of Europe. The challenge was to come up with a solution to an everyday problem and share it on Twitter. The winner was Siobhán Andrews with her interactive, chopping board concept, Chop-Syc. The team at Sharp Labs liked it so much that they decide
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