海の向こうで、ゲーム機用ソフトが暴力的に変化している。米ロサンゼルスで10日(日本時間11日)に開幕した世界最大のゲーム見本市「E3」でも、街中や戦場で敵を撃ち続ける描写がリアルな新作が人気を集める。ファンタジー色の強いゲームが多い日本との違いが際立っている。 大画面の中の街が、黒煙に包まれた。重低音の銃声が体を揺らす。激しい銃撃戦の後で地面に血がにじんだ。ちぎれた兵士の左腕が落ちていた。「ウォー」。約1万人が詰めかけた会場は興奮に包まれた。 E3では今年も、過激な描写の「FPS」と呼ばれる戦闘ゲームがめだつ。 「この10年ほど、欧米の流行はFPS。日本と違って、銃や軍隊が身近な文化もあるだろう」。ゲーム誌「ファミ通」を発行するKADOKAWA(東京)の浜村弘一常務が説明する。