毒水って聞いたことあります? こんな名前じゃ、恐ろしくて飲めませんよね。しかし、実は意外と身近なものだったりするんですよ。 この毒水は日本で最初のサイダー、「有馬サイダー」に使われていたのです。でもなんでまた、こんな怖い名前がつけられてしまったのでしょうか? 神戸市にある有馬温泉、そこには誰も近寄ることのない、地獄谷と言われる場所がありました。射場山と愛宕山の谷あいの洞穴、岩場の間から炭酸ガスが噴出し、その穴に入った虫や鳥は、二酸化炭素中毒で死んでしまう。そこにぷくぷくと泡を立てて湧いていた水は、見た目にも奇妙であることから、いつしか毒水と呼ばれました。「毒水を使うと恐ろしいことが起きる」そう言われ続け、毒水は長い間人々から恐れられていたのです。 しかし、明治6年の兵庫県庁の調査により、毒水は良質な炭酸水であることが判明しました。その後、温泉や土産物にも使われるようになったのです。その一つ