東京大、早稲田大などの研究チームは、小笠原諸島・南鳥島の海底にあるレアアース泥の分布調査結果を公表した。 同島南部の海域で、世界需要の数百年分に相当する推計1600万トン(酸化物換算)超の資源量があると、試料の分析で推計した。論文が10日付の科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。 高谷雄太郎・早稲田大講師らは、2014~15年に同島南部の海底25か所で採取した試料を分析した。その結果、レアアースの濃度が最も高い海底では、世界での消費量の57年分に相当するジスプロシウムのほか、テルビウム、イットリウムなどが酸化物として豊富に存在することがわかった。調査海域(約2500平方キロ・メートル)の合計で、1600万トンを超えると推計されるという。
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