球磨川があふれて広い範囲が浸水した、熊本県人吉市の70代の女性は、4時間にわたって首まで水につかりながらも、周りからの励ましを受けて柱にしがみつき続けて、助かりました。 女性は「水は冷たく体が震え、死を覚悟したが、周りの励ましで生きる意思を持ち続けられた」と語りました。 熊本県人吉市下林町の菊池ヤス子さん(71)は、球磨川の注ぐ支流に近い場所にある平屋建ての自宅でひとり暮らしをしています。 今月4日の午前8時ごろ、居間のたたみが川からの水で浮き上がり、自宅のまわりも水で覆われているのに気付きました。 避難しようと玄関を出たところ、水は腰の辺りまで達していて動けなくなりました。水はみるみるうちに上昇し、必死で家のひさしを支える木の柱にしがみついたと言います。 水位はさらに上昇して2メートル以上になり、菊池さんは足もつかないまま、水から顔だけを出す状態になりました。 水の勢いに流されそうになり