データセンター分野への進出をたくらむ英アーム(ARM)だが、その道のりは険しい。ディープラーニング(深層学習)の活用が拡大し、GPU(グラフィックス処理プロセッサ)や深層学習専用チップなどの新たなプロセッサが台頭しているからだ。演算処理(コンピューティング)をほぼ独占していたインテル(Intel)に加えて、米グーグル(Google)など新たなライバルが現れた。 GPUや深層学習専用チップの強みは、特定の用途に特化することで圧倒的に高い性能を発揮できる点にある。グーグルが2017年5月に発表した「Cloud TPU」は深層学習専用チップ「TPU(テンサー・プロセッシング・ユニット)」の第2世代で、1枚のボードにプロセッサを4個搭載する。この1枚が1秒間にこなせる演算回数は180兆回、つまり処理性能は180テラFLOPSだ。 さらに64枚のCloud TPUを独自の高速ネットワークで接続して「