【ニューヨーク=黒沢潤】国際通貨基金(IMF)のストロスカーン前専務理事が5月中旬、米ニューヨークのホテルの女性従業員に性的暴行を加えたとして訴追された問題で、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は6月30日、告訴した女性の供述に検察当局が疑念を抱いていると報じた。 同紙によると、前専務理事と女性が性的関係を持ったのは事実ながら、女性の亡命申請の内容に不審点が見つかったほか、薬物犯罪や資金洗浄(マネーロンダリング)に関わっていた可能性があるという。検察当局は弁護側とこうした状況などについて協議した上、訴追を取り下げるかどうか検討中という。 前専務理事は5月14日、女性の告訴を受けて拘束され、19日に起訴されていた。起訴内容は性的犯罪行為、婦女暴行未遂、性的暴行など。すべてで有罪となれば、計74年の禁錮刑が科される可能性があった。 前専務理事はIMFを辞任、女性のラガルド氏が後任として選出さ