企業の情報化投資に変化が表れている。複雑・肥大化するシステムの運用保守にかかるIT支出を圧縮し,ビジネス革新につながる戦略的なIT投資へと“攻め”の姿勢に転じているのだ。これを裏付けるように推移しているのが,エンタープライズサーバー市場の動向である。2007年半ばにPOWER6を搭載したエンタープライズサーバーをリリースした日本アイ・ビー・エム株式会社(以下,日本IBM)と株式会社日立製作所(以下,日立)は,顧客からの問い合わせが確実に増えてきたという。 「組織内に分散・増大するサーバーを統合して全体最適化を図り,運用管理コストの低減や,新しいサービスを提供するといったビジネス強化に直結する活用事例がますます目立ってきました」(日本IBM)。 日本IBMは,2007年半ばにPOWER6を搭載したSystem pサーバー「System p 570」をリリース。ほぼ同時にエンタープライズサーバ