活力のマネジメントが業績を左右する スティーブ・ワナーは37歳、監査法人アーンスト・アンド・ヤングのパートナーで、周囲から一目置かれている。奥さんと幼い子どもが4人いる。 私は1年ほど前に会ったのだが、彼は毎日12~14時間働いており、いつも疲れ気味で、夜も家族の相手をしている暇はなかった。家族に悪いと感じ、満たされない思いでいた。睡眠も満足に取れず、運動する時間もなく、ちゃんとした食事もままならない。移動中あるいはデスクに座ったまま、何か適当につまむことが多かった。 ワナーのような例は珍しくない。職場での要求は厳しさを増しており、ほとんどの人が長時間労働でこれに応えているが、それは当然、肉体にも、知性にも、感情にも累を及ぼす。やる気は下がり、注意は散漫になり、離職率が上がり、社員たちが負担する医療費もかさむことになる。 私はエナジー・プロジェクトの同僚たちと、大企業へのコンサルティングや