最近は生産性や効率に関することに注目が集まり、「もっとたくさん、もっと早く」が現代社会の哲学として普及しています。しかし、本当にそんなふうに暮らすべきなのでしょうか。 「多忙中毒」になって幸福感は増すでしょうか。忙しいのは良いことだと言われ続けている今、どうしたら生活を向上させられるでしょうか。 多忙中毒症 「最近どうしてる?」と誰かに聞かれて、「忙しい」という言葉が入らない返事をした最後はいつだったでしょうか。 私の大学院生仲間の間では、そんなふうに答えることはかなり稀です。忙しいことと生産的であることを結び付けて考えてしまい、生産性の高さは成功と幸福につながると思っているから>です。 過去数年にわたり多くの人がこれに気付き、「多忙信奉」という考え方が人々の意識にのぼり始めました。ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された1995年のバーバラ・エーレンライク氏のアッパーミドルや上昇志向の女性職
