神奈川県鎌倉市にある湘南鎌倉総合病院の最上階。全身の筋肉が失われていく難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)の治療を続けている人物がいる。全国で67病院のほか、診療所、老人保健施設、介護事業所などを展開する日本最大の医療法人グループ徳洲会の創始者で、元自由連合代表、元衆議院議員の徳田虎雄氏である。同氏は現在も医療法人徳洲会や特定医療法人沖縄徳洲会、社会医療法人社団木下会などの理事長を務めている。 しかし、寝るとき以外は、ほとんど側近の秘書、看護師らに身体中をマッサージさせている。体は動かせない。耳は聞こえるが、言葉は発せない。目だけは動く。会話は介護する秘書が文字盤を使うことで行われているという。かつてはグループの総帥としてそのワンマンぶりをみせていた面影はもうない。 虎雄氏側近に解雇通告 その虎雄氏が手塩にかけて作り上げてきた徳洲会グループに激震が走っている。過去33年にわたって、虎雄氏の側近