ここ何年も、カンヌライオンズでは、企業やブランドによる社会課題解決事例が高位の賞を受賞してきた。“カンヌライオンズと言えば、社会課題解決”という認識は、マーケティング・ビジネス界においては、すでに広く知られている事柄だ。 なかでも、インド、メキシコ、ホンジュラスといった、グローバルサウスと呼ばれる国々からの応募作がゴールドやグランプリを受賞した例が記憶に残る。女性の避妊薬が認められていないという社会課題解決、子どもたちの間でマメに手を洗う習慣がないという社会課題解決などなど……。 こうした受賞傾向に対して、「日本は明示的な社会課題が少ないから不利だ」と言う日本のクリエイターやプランナーも少なからず存在する。ただ筆者は “目のつけどころ”次第では日本の企業やブランドにもチャンスはいくらでもあると考える。 今回紹介するのは、そんな日本のクリエイターにも参考にしていただきたい事例だ。ペルー最大の