何故昼飯を食べないのか知らなかったけど、昼は水筒で何か飲んでるだけだった。背が高くて痩せていた。 昼休みに1人でどこかにふらっと教室から出ていくか、昼食を取ってるクラスメイト達と談笑しながら1人だけ水筒を飲んでた。 なぜか御飯を食べない人、みたいな感じで、周りもやんわりとそのまま受け入れていた。 持病があるわけでもなさそうなので、過剰なダイエットなのか、はたまた家庭の事情なのか、とりわけ食が細いのか、わからなかった。 ある日、その彼と食べ放題に行ったクラスメイト達が「あいつ飯食う量半端ねえわ!無限に飯食ってたぞ」と教室で大騒ぎしていた。 その事を初めて聞いたクラスメイト達は「え、御飯食べるんだ」と「あの体型で大食漢なんだ」と二重の意味で驚いていた。 その後も相変わらずお昼は何も食べてなかった。 卒業前に一度だけ「なんでいつもお昼食べないの?」と聞いたことがある。彼は「あー、俺、御飯食べると