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将棋の千日手は以前のルールでは「同一手順が3回出現したら」であったが、1983年5月に現在の「同一局面・同一手番が4回」に改定された。 以前のルールだと千日手にならずに無限に続けることができるからである。そこまでは将棋指しなら、誰でもなんとなくは知っている。 しかし、「無限に続けることができる」ことを誰が証明をしたのだろうか? 私はてっきり、将棋関係者か数学者が証明をしたのかと思っていたのだが、どうもそうではないようなのである。 Wikipediaの「千日手」のページの脚注7に以下の説明がある。 同一局面に戻る手順にAとBがあるとき、A-B-BA-BAAB-BAABABBA-… と、それまでの手順を逆にしてつなげることで、同一手順3回(すなわち、AAA, BBB, ABABAB, BABABA、など)を回避しながら同一局面を繰り返すことができる。 これは、残念ながら記述が少し間違っている。
将棋AI界隈にも、Coding Agentの波がやってきた。将棋AI開発者のコミュニティでもGPT-5.3-Codex(以下Codexと略す)やClaude Opus 4.6(以下Claudeと略す)を活用している人たちが目立つ。 そんななか、tanuki-の開発者である野田さんがCodexを用いてやねうら王をC#に移植した。やねうら王はC++で書かれているが、それをCodexがプロンプトで指示するだけでC#に移植して、実際に対局ができるところまで持っていけたということである。 私はいまCodexを使って、弊社で数百万円で受注した開発案件をやらせているところだが、おおよそ9割程度のコードは自動生成できている。残り1割は仕方がないので自分で書いているが、経験年数5~10年ぐらいのエンジニアぐらいに相当する程度の仕事はCodexがこなせそうである。 また、Codexは5.2から5.3で大幅に進
2025年の将棋AIは、知識蒸留という新たなるブレイクスルーで躍進した年だった。 将棋AIの強化学習の基礎が根底から変わりそうな件 https://yaneuraou.yaneu.com/2024/12/30/shogi-ai-may-transform-fundamentally/ NNUE評価関数の学習で知識蒸留が有効であることを発見したのは、野田さん(nodchip)で、野田さんは昨年末にこれを発表した。これを5月に開催されたWCSC35(第35回世界コンピュータ将棋選手権)まで秘匿しておけば、野田さんは優勝できたという見方がある。 というのも、WCSC35で、優勝は水匠チーム、準優勝はINUGAMI(野田さんのチーム)であったからだ。水匠チームは、この知識蒸留を実践した。その際に強いDL系将棋AIのモデル(評価関数ファイル)が使いたかったので、RyfamateのKomaさんにお願い
第6回世界将棋AI電竜戦に『水匠Concerto』チームとして参加して準優勝を果たした。自分のメモ代わりになんやかんやを書いておく。 まずは、弊チーム『水匠Concerto』の豪華すぎるチームメンバー。 ・やねうらお(やねうら王開発者) ・たややん(水匠開発者、弁護士) ・谷合廣紀(将棋プロ棋士、東大大学院博士課程在籍) ・よみぃ(総チャンネル登録者数 300万人超えの演奏系YouTuber、作曲家) 将棋AIの内容はともかく、知名度だけで言うと、今回、弊チームに勝るチームはないだろう。 弊チームの技術的な話は、たややんさんの振り返り配信に詳しいので割愛。 【将棋AI #電竜戦 感想戦】水匠Concerto準優勝!今後の課題を確認しよう!の巻【将棋AI水匠/たややん】 それにしても、「GPUの世界は進化が速く、2年で性能が倍」とは一体なんだったのだ。2022年10月にGeForce RTX
探索パラメーターを自動調整したい。 従来は、一つ一つのパラメーターを少し動かし、自己対局をさせて勝率を見ていた。 2015年当時、あの有名なPonanzaですら、それは同様であった。しかしやねうら王では、もっと雑に、すべてのパラメーターを同時にランダムに少しだけ動かして、それでそれぞれのパラメーターについて集計して、それぞれのパラメーターについて勝率が改善する方向に少しずつ動かすということをしていた。 当時、Ponanzaの作者の山本君からパラメーター調整はどうやってるの?と尋ねられた時に「すべてのパラメーターを同時にランダムに少し動かして、SGD(確率的勾配降下法)みたいなことをしている」と私は答えた。いまにして思うと、動かす方向を決める部分はSGDっぽいが、アルゴリズムの呼び名としては、SGDはちょっと違うかもしれない。 その後、チェスAIの世界ではパラメーターの自動調整は、SPSA(
先日、角換わり腰掛け銀で先手が69玉を経由せずに直接79玉~45桂と跳ねる仕掛けで千日手が結論ではないかという記事を書いた。 将棋AIの大会をめちゃめちゃにできる定跡が発見された https://yaneuraou.yaneu.com/2025/06/21/a-game-breaking-opening-has-been-discovered/ これが千日手だとしたら、先手が簡単に誘導できる局面で千日手になる変化が発見されたことになり、また、この先の定跡をしっかり掘っておけば、実戦では相手が間違える可能性があるから、ワンチャン勝ちまであるというものだった。 将棋AIの大会で、中堅チームが上位チームにこの定跡をぶつけて、強制的に千日手にされてしまうと大会がめちゃめちゃになってしまう。 上の記事にあるように、この定跡の結論が千日手ではないかと最初に言い出したのは、水匠開発者のたややんさんだ。
将棋AIの大会をめちゃめちゃにできる、とんでもない定跡が発見された。次図の局面である。 ご覧の通り、現代の角換わりの入口の局面である。普通は先手は69玉~79玉と一手あえて手損して、後手に余分に1手指させることで形を悪くさせて仕掛けのチャンスを狙うのであるが、本譜は、その69玉を省略し、手損せずに79玉~45桂と跳ねた局面である。 この局面の何が問題なのかと言うと、たややんさんの自動定跡生成スクリプトによって、この局面の結論が出てしまったっぽいのである。 具体的な変化については、たややんさんの動画にあるので、そちらをご覧いただきたい。 結論は、先後、双方が最善を尽くすと千日手ではないかということである。 それで、これが本当なのか、私の新ペタショック定跡でも、上図の局面を課題局面として登録して、ここからを掘っているところである。そこまで変化は広くなさそうではあるものの、私のほうは、たややんさ
WCSC35(第35回世界コンピュータ将棋選手権)のたややんさんの生配信にお邪魔したときに、私は「Ryzen 9 9950X、将棋AI使う人ならば絶対買うべき」とめちゃめちゃお勧めして、たややんさんも「それはそう」と同意してくれていたのですが、そのあと、私が「9950Xを持ってないなら、人生の半分ぐらい損してる」と言ったところ、たややんさんから「それは、嘘くせー」とツッコミが入りました。 今回は、やねうら王プロジェクトで使っている9950X搭載PCについて自作する人のためにパーツを紹介していきたいと思います。 9950Xは、非常にワットパフォーマンスが優れており、かつ、nps(探索速度)も高めなので将棋AIでの研究にも適しています。水匠10で(探索速度が)40Mnps程度でます。5万円ぐらいで買えるノートパソコンの5~10倍ぐらい出ています。 Threadripper 3990Xでも100
将棋が大規模定跡によって先手必勝まで到達するのも時間の問題であろう。 ここで言う先手必勝と言うのは、将棋AIの評価値で400ぐらいのことを指していて、詰みまで読み切っているという意味ではないし、また、評価値400ぐらいだと人間同士の対局ではまだ一波乱も二波乱もありうるぐらいの形勢なので、AIの世界で定跡で先手必勝が証明されたところで人間の対局にはさほど影響しないと思う。(と書いておかないとコメント欄で発狂する人がおるんやで…) それで、「そうなった時に後手はやることがないんじゃないか」という疑問をよく見かけるし、私自身も後手でどうしていいのかはあまり自信がないのだが、一部の将棋AI開発者はそうは考えていないようだ。 と言うのも、将棋AIの大会では、持ち時間が限られているので、わりと容易に間違えるからである。 例えば、今年の1,2月に開催されていたハードウェア統一戦の棋譜でGrampus V
floodgateという将棋AIの対局サイトでTuyouraOuというソフトが2週間レーティングで1位となった。 これは、私が放流しているソフトで、337万局面の大規模定跡を搭載している。dlshogiがWCSC35の時点で330万局面収録されているらしいので、(局面数においては)それを上回った形である。 どれくらいの精度の定跡が収録されているかについては、YouTuberのそらさんの動画がわかりやすい。 【前代未聞】世界1位のAIが「674兆局面調べて作られた定跡」を搭載している件 https://www.youtube.com/watch?v=IZ5-5yXwME0 実のところ、どの程度の精度の定跡になっているのか、私自身はあまり把握していない。各局面は、水匠10で1t(1スレッド) 2億ノードで掘っている。それをペタショック化(定跡ツリーをminimax化)して、使っている。 WCS
WCSC35(第35回世界コンピュータ将棋選手権)の二次予選において、dlshogi VS nshogiが、dlshogi思考時間0秒のまま勝ちきってしまった。言うまでもなく、二次予選において詰みまで思考時間0秒で指して勝利した将棋は、本大会初である。今回は、このことについて詳しく書く。 将棋界隈では、「将棋というゲームが解明されてしまったのではないか!?」と言われている。多くの将棋系YouTuberが、本対局を取り上げている。そのなかでも下記の3つの動画は特に面白く解説としてもわかりやすいものになっているので是非ご覧いただきたい。 初手~最終手まで消費時間0秒で完勝!最新将棋AIが詰みまで研究して将棋の結論に近づいていると話題に…(元奨励会員アユムの将棋実況) https://www.youtube.com/watch?v=3aAlP1mz82I 【ついに開幕】将棋AIの世界大会で「最後
機械学習のフレンズが大好きなKaggleでChess AIのコンペが始まっています。 https://www.kaggle.com/competitions/fide-google-efficiency-chess-ai-challenge/ 優勝賞金は$15,000。わりともらえます。将棋AIの大会でもここまで高額な賞金の大会は近年は見かけません。 しかし、実行環境はRAMが5MiBしかありません。Stockfishはそのままでは動きません。(たぶん) ここで動くChess AIを書くだけでも骨が折れそうです。 また、投稿できるファイルサイズは(すべてのファイルを圧縮した合計が)64KiBまでです。この制限もかなり厳しいですね。 (これ以上書くとヒントになりそうなので、詳しいことは大会終了後に書きます。) また、Kaggle世界ランク2位のガチ強豪であるc-numberさんのチームも参加
将棋AIでは、教師(教師局面)を生成して、そこから評価関数パラメーターの学習を行っている。AlphaZeroなんかもそうしている。 教師は、実際に対局して生成する。ところが、この対局は、1手指すごとに何千とか何万とかの局面を探索しないといけない。Deep Learning(以下DLと略す)系の将棋AIの場合、何千とか何万の局面を探索すということは、その回数だけ推論を行うということである。普通、学習は、順伝播 逆伝播で、順伝播のコストをCとすると、逆伝播は2Cぐらい、つまり合計で3Cぐらいの計算コストを要するのだが、推論(これは順伝播)はCだから、要するに学習は3倍のコストを要する。ところが、教師生成時に1手指すのに仮に1万局面探索するとしたら、10000Cかかるわけで、これは学習コスト(3C)の3333倍である。 というように、教師生成のコストは学習時のコストとは比較にならないほどのコスト
やねうら王関連のドキュメントは、やねうら王のGitHubのWikiに整理して公開している。 やねうら王Wiki https://github.com/yaneurao/YaneuraOu/wiki ところが、このGitHubのWikiは、☆500以上獲得するまでGoogleにインデックスされない(Googleの検索結果に出てこない)のだ。 やねうら王のGitHubは8年目であるし、現在、GitHub Sponsors + FANBOXで1ヶ月20万円程度獲得している程度の規模感なのだが、昨日やっと☆500になったばかりである。(めでたい。やっとGoogleの検索結果に出てくる!) そんなわけで、平均的な個人のプロジェクトはGitHubで☆500なんでまず獲得できないので、(Google検索で引っかかって欲しいなら)GitHubのWikiを使うなというのが私からのアドバイスである。 その代わ
いまどきの将棋AIでは、GUIと思考エンジンとは分離している。GUI部分は、いままで将棋所、ShogiGUIが二大巨頭であり、これ以外の無償で使えるGUIソフトウェアには使い勝手の良いものがなかった。 GUIと思考エンジンとはUSIプロトコルと呼ばれる標準入出力を介するプロトコルでやりとりを行う。このUSIプロトコルには色々設計上まずい点があり、思考エンジン側を作るに際して、それを拡張して改善したいのだが、USIプロトコルを勝手に拡張したところで将棋所やShogiGUIが対応してくれなければそれまでだし、将棋所とShogiGUIはソースコードが公開されているわけでもないので思考エンジン開発者は手も足も出ないという閉塞的な状況であった。そのような状況が将棋所公開以降現在に至るまで(17年間)続いていたわけである。 私はこのような状況を嘆き憂いて、やねうら王チャンネルにこれを問題提起する動画を
2045年頃にシンギュラリティが起きると言われている。技術の進歩が予想以上に速いことから、これが早まる可能性があると考える研究者も多い。 私はシンギュラリティはもう来てるんじゃないかと思っている。今回はその根拠について少し書く。 岡谷貴之さんの『深層学習』(第二版)には「student gradient descent」という言葉が出てくる。ちなみに、この本は第一版から大量にページが追加されて、第一版とは全く別の内容となっているので、第一版を買った人も是非第二版を手にとって欲しい。 さて、このように大学院生がランダムな思いつきを端から試すことで得られた深層学習のアイデアやテクニックやらがたくさんあるのが現在のこの界隈の状況である。 彼らは決してIQ 500のような超知能を持つわけではないが、彼らが試行錯誤することにより技術的な前進が得られているわけである。 つまり、シンギュラリティに必要な
Appleが発売しているスマートウォッチApple Watch Series 9にて、将棋AIやねうら王・ふかうら王を動作させることに成功した猛者が現れた。 エンジンは動くものの、GUIがないので現状では人間が対局をすることはできない。そこで、floodgate(将棋AIの対局場)に接続して対局させたところ、floodgateでR3873のレートがついたそうな。 人間のトップがfloodgateではR3000~3300ではないかと言われているので、人間のトップよりはだいぶ強い。 5万円ぐらいの腕時計でわりと動くんだなぁという印象。 また、ふかうら王(Deep Learning型の将棋AI)も動くというのも驚きである。Apple Watchにも機械学習用チップのNeural Engineが搭載されているため、8コアぐらいのデスクトップ向けCPUで、(CPUのみで)実行するのと同じぐらいの速度
大学受験ときに現代文のための勉強として、小林秀雄『考えるヒント』や柄谷行人『隠喩としての建築』などを誰もが読んだと思います。批評家や哲学者というのは、すぐれた思考を出来るはずの人ですが、時として結論を間違えます。 例えば、『考えるヒント』には次のようにあります。 (全知の存在が二人で勝負したら、将棋という遊戯は成立しなくなる、という中谷宇吉郎との対話の後で) ポオの常識は、機械には、物を判断する能力はない、だから機械には将棋は差せぬ、と考へた。(略) (電子計算機の原理や構造についても)ポオの原理で間に合う話だ。(略)ほんの少しでも、あれかこれかを判断し選択しなければならぬ要素が介入して来れば、機械は為すところを知るまい。これは常識である。常識は、計算することと考へることとを混同してはゐない。将棋は、不完全な機械の姿を決して現してはゐない。熟慮断行といふ全く人間的な活動の純粋な型を表してゐ
「大人の数トレチャンネル」(YouTube)に私が出演した時の後編の動画があまり再生回数が伸びてないので改めて紹介をさせていただく次第である。 このブログでも以前ちらっと書いた、「将棋ソフトを開発して3000万円損した話」が出てくる。(詳しい内容については動画をご覧いただきたい) それとは関係ないのだが、動画の内容に関連して、いくつか補足しておきたいことがある。 AI界隈では、「プロ棋士 VS 将棋AI」という構図が「人間 VS AI」の縮図だと言われることが多々ある。例えば、これは「将棋AIのようにAIが人間を打ち負かしたあとは、○○○な未来になっていく」みたいな文脈で用いられる。 しかし、人間が将棋AIに抵抗してきた歴史について当事者視点で語ってあるブログや書籍はあまりに少なく、そのへんの情報がまるで伝わっていないように思う。 そこで、本記事では私が当事者視点でだらだらと書いていく。
将棋AIで用いている詰将棋ルーチンにdf-pnというアルゴリズムがある。 これは、proof number(証明数)、disproof number(非証明数)を用いて効率的に探索を行い、その局面が詰むか、詰まないかを判定できるとても強力なアルゴリズムである。 将棋ファンなら『脊尾詰』と言う「ミクロコスモス」(1525手詰)を解く詰将棋専用ソフトについて一度ぐらいは聞いたことぐらいあるだろう。これは、脊尾さんが大学時代に作成されたプログラムである。そこに使われていたのが脊尾さんが考案されたdf-pnというアルゴリズムである。 df-pnに関しては、脊尾さん自身の論文(1998年)があるものの、要点しか書かれておらず、いまのようにGitHubにソースコードがあるわけでもなく、その詳細については長らく謎に包まれたままであった。(この脊尾さんの論文では、証明数のみを用いており、非証明数は陽には出
去る5月3日~5日に開催された第34回世界コンピュータ将棋選手権(以下WCSC34と略す)について、私の視点で書きたいことをいくつか書いておきたい。 今回、優勝したのは「お前、CSA会員にならねーか?」(以下、たぬきと記す)である。この作者は、たぬきシリーズの作者の野田さん(nodchip)だ。 関連記事 : その名は「お前、CSA会員にならねーか?」2024年・世界コンピュータ将棋選手権、チャンピオン決定!(Yahooニュース) : https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3490be9ce374b0afe114ca3d6e5a422d0db85923 今回のたぬきは、Deep Learning型の将棋AIではなく、従来型(NNUE系と言われている)の将棋AIである。 nnue-pytorchについて 今年に入ってから、NNUE系はいくつかの大き
Winnyの金子勇さんが考案された機械学習アルゴリズムED法を再現して実装した人がいていま話題になっている。 『Winny』の金子勇さんの失われたED法を求めて…いたら見つかりました https://qiita.com/kanekanekaneko/items/901ee2837401750dfdad いまから書くことは私の記憶頼りなので間違ってたらコメント欄で教えて欲しい。 1998年ごろだと思うのだが、私はWinnyの金子勇さんのホームページの熱心な読者だった。(ページも全部保存してたので私のHDDを漁れば出てくると思うが、すぐには出せない。) Winnyのβ版が発表されたのが2002年なのでそれよりはずいぶん前である。 当時、金子さんはNekoFightという3D格闘ゲームを公開されていた。そのゲームには、自動的に対戦から学習するAIが搭載されていた。 当時の金子さんのホームページの
これを書くの何度目かわからないが、将棋AIを無償で入手できる時代は疾うに終わりを告げた。dlshogiのモデルファイルは2021年の8月に公開されたのが最後であり、水匠は水匠5を最後に、水匠6,7,8は公開されず、tanuki-シリーズの最新版『Lí-VENGE』は有償公開となり、やねうら王の探索部の開発版(公開版より一回り強い)は、やねうら王の支援者に向けて発行されるやねうら王News Letterでのみの公開となった。 このような状況では、プロやアマ強豪は棋書を書くに際してどの将棋AIを使えば良いのか迷うところであろう。 上の棋書には「神研究」と称して将棋AIが使われているのだが、将棋AIとして、dlshogi(WCSC33)と水匠DR4の読み筋が挙げられている。 どちらも非公開のバージョンである。これは何なのかと言うと、HEROZの棋神アナリティクスと言うサービスで使える2つの将棋A
「令和の虎CHANNEL」と言うチャンネル登録者数 115万人ものYouTubeチャンネルに、電竜戦で人間最強賞を受賞した人が出演していた。 【FULL】生活保護を受給する男に虎が現実を突きつける。初心者でもプレイできる3択将棋アプリを提供したい【堀田 千】[550人目]令和の虎 この出演された堀田さんは、初心者でもプレイできる3択将棋アプリを作りたいから出資して欲しいと令和の虎たちにお願いに参上したようだ。 堀田さんは、この番組で紹介されていたキーワードを拾うと、 ・IQ 150超え ・MENSA会員 ・ADHD ・500万円分の機材(?)を窃取された ・双極性障害 I型 ・生活保護を受給している ・自分で作った薬で寛解 ・将棋アマ五段 ・電竜戦で人間最強賞を受賞 など、情報量が大変多い。 この動画について感想を述べている別のチャンネルの動画があるので、そちらも参考にされたい。 堀田さん
SNSの興隆とともに、SNSを中心としてオンラインの将棋大会が開催される機会も増えてきた。将棋ソフトがプロ棋士より圧倒的に強い現在、避けて通れないのがソフト指し問題である。 先日も、とあるオンラインの将棋大会で優勝した人がソフト指しではないかということで失格処分となった。 オンラインの大会であるのでよほどでない限りソフト指しの証拠を掴むのは不可能である。 運営の方は、大会後にその本人にその御家族を交えて面談をされたそうなのだが、それでもソフト指しなのかどうかの結論がはっきりせず、プロ棋士の先生の意見も聞きながら、最終的に失格処分とされたようである。 オンラインの将棋大会でそこまでのコストを運営側が支払わなければならないとしたら、将棋大会の運営って本当に大変なんだなぁと思う。 実際にソフト指しする人は、大会でもごくわずかな割合にすぎないのだろうけど、普通にソフト指しすると、その人が優勝してし
やねうら王の評価関数にNNUE(差分計算可能な3層程度の全結合ニューラルネットワーク)が採用されて数年の時を経たのちに、チェスのAIであるStockfishにNNUEが導入された。 これによってチェスの世界はどのように変わったのであろうか? 将棋AIの世界ではNNUEが導入されて、確かに強くなったが「棋風がこう変わった」みたいなのはあまり聞かないのだけど、チェスの世界ではどうもそれとは様子が異なるようである。 将棋AIも、もしかしたらNNUE導入前と導入後とでは棋風が本当は大きく違ってるのだけど、それをレビューしている人がいないだけという可能性もある。将棋AIの棋風のレビューを本気でやっているライターの人はいないと思うのだけど、チェスAIだとそういうライターの人がおられるようであるから、そのへんの事情はあるのかも知れない。 あとは、将棋AIではNNUE以前はKPP(三駒関係)型の評価関数が
最近、将棋AI界隈で、「いまの将棋AIは弱すぎる」という言説が盛んに囁かれるようになった。本記事では、将棋AIの何がどう弱いのかを説明する。 近年、プロが100回やって1回勝てるかどうかというレベルにまで到達した将棋AIだが、開発者界隈では最近「(いまの)将棋AIは弱すぎる」という言葉をよく耳にすることがある。 もちろん、プロ棋士が「いまの将棋AIは弱すぎる」と言ったなら「そんなに言うなら、お前が勝ってみろや!」みたいな反発を受けて炎上しかねないだろう。つまり、プロはそのようなことは言いたくても言えない意味はある。その炎上しかねないようなことをプロより遥かに将棋の弱い開発者たちは平気で言ってのけるのだ。これは一体どういうことなのか。 無論、プロ棋士が「将棋AIは(自分たちより)強すぎる」と言っているところに向かって「将棋AIは弱すぎる」と言ってプロ棋士にマウントをとりたいわけではない。(そ
先日、このブログで逆王手が含まれる連続王手の千日手に関する記事を書いたのだが、その時に「双方連続王手の千日手が成立しない」ことはまだ証明がなされていないということについてちらっと触れた。 逆王手が含まれる連続王手の千日手について https://yaneuraou.yaneu.com/2024/01/29/sennichite-involving-a-reverse-check/ そうすると読者の数学徒っぽい方から、「証明できた」とのツイートを頂戴した。 やねうらおさんのブログ記事を読んで、双方連続王手の千日手の不可能性という問題を知ったので、証明を書いてみました。誰にもチェックしてもらってないので、中身の正しさや読みやすさは保証できないです。https://t.co/prMhEIOUJC https://t.co/8lSN82cnAY — なんか (@nanka2018) March 2
Google DeepMind社がtransformerを用いたチェスAIで、探索なしにグランドマスターレベルに到達したという論文を発表した。 Grandmaster-Level Chess Without Search : https://arxiv.org/abs/2402.04494 ちなみに上の論文には私の名前も入っている。 チェスAIのStockfishの主要開発者として名前を入れてもらった感じでありがたい限りである。(StockfishのGitHubにプルリクしたことすらないのにな…) 将棋AIの方も、2022年にPolicy Networkだけの指し手を指すことで二番絞り(ソフト名)が、アマ四段ぐらいの強さになっているという記事をこのブログで書いた。 PolicyNetworkだけの将棋ソフトの強さは? : https://yaneuraou.yaneu.com/2022/0
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