基本、RPGは世界を救うものであってほしい。 そして、エンディングは報われるものであってほしい。 最近遊んだ『聖剣伝説2』は、間違いなく世界を救うゲームだった。だけど、世界しか救えなかった。そんなオチなのに、素晴らしい作品だった。 だから私になりに、この『聖剣伝説2』という、壮絶にして美的で、傑作にして怪作なゲームについていろいろと書いてみた。もはやこれは、私自身が『聖剣伝説2』という作品に納得するために書き上げたような内容だと思う。この虚脱感、どこかにぶつけなければ気が済まない。 ぜひ、よろしくお願いします。 世界しか救えなかった 『聖剣伝説2』は、無事に世界を救って終わるRPG。 それだけは間違いない。でも、「無事に世界を救って終わる」以外の、多くのものが抜け落ちている。というか、いろいろ失いすぎる。 操作キャラの3人を例に挙げてみよう。 まずは主人公。旅立つ時、故郷の村を追放される。