堀井BASICは楽しかったよね。でも、遅いからすぐにマシン語に走っちゃう(笑)。 ――そのころは、堀井さんはすでに現役バリバリで『DQ』シリーズを開発していらしたわけですが、そのころの堀井さんの夢や、やりたいことはなんだったのか、覚えていらっしゃいますか? 堀井いまもあまり変わっていないのですが、人生にとって一番の遊びは“別の人生を体験すること”だと思うんです。そういう意味では映画も小説もマンガもそうで、主人公に感情移入して楽しむわけですが、とくにゲームはインタラクティブ性があるので感情移入しやすいのではないかと思うんですよね。僕はもともと漫画家になりたかったのですが、マンガの紙からコンピューターのゲームへと場所を置き換えて、そこに誰かの人生を体験できるような物語を描いていきたいなと思っていました。 ――そのころからずっと続いているわけですね。物語を描きつつ、堀井さんは『DQ』でつねに新し