生まれは京都の四条大宮。昨年のクリスマスイブに満50歳を迎えた。僕の話ではない。おなじみ「餃子の王将」の話である。 僕が「生涯でもっとも食べている餃子は」と問われたなら、「餃子の王将」と答えるはずだ。学生時代は打ち上げなどでもお世話になったし、いまも事務所の近くにあるから食堂代わりに使っている。一人メシに一人酒、デートから宴会までリーズナブルに受け止めてくれる深い懐……。なんと素晴らしいのだろう。 ところが、当たり前のように日常にあると、認識は偏った状態で固定されてしまったりもする。先日、「餃子の王将」の1号店を初めて訪れてそのことを痛烈に思い知らされた。京都には関東人の知らない「餃子の王将」があった――。 四条大宮に「餃子の王将」が誕生したのは1967(昭和42)年12月24日 というのも今回の編集担当である京都出身の草深さんが入店するなり「海老の天ぷら食べたい!」と言ったのだ。僕は餃子