先日、UXブッククラブを開催しました。今回の課題本はラリー・コンスタンチンとルーシー・ロックウッドの『使いやすいソフトウェア(原題:Software for use)』でした。 この本の中で提唱されている設計手法が『利用中心設計(Usage Cetered Design)』です。一般にユーザ中心設計(User Centered Design)がユーザ調査やユーザテストといった「ユーザとの対話」に重点を置いているのに対して、利用中心設計はユースケースやUIの「モデリング」に重点を置いています。 ブッククラブの復習を兼ねて、利用中心設計のプロセスの中核部分をご紹介します。 ユーザ役割モデリング 利用中心設計では、「ユーザ」ではなく「ユーザ役割(user roll)」を定義することから設計を始めます。本の中では「(英文キーボード環境における)記号入力アプレット」を題材に、以下のようなユーザ役割を