仙台空港と関西国際空港の「コンセッション」のプロセスが進行中だ(2015年8月中旬時点)。コンセッションというのは、耳慣れない言葉かもしれないが、空港など公的施設の所有権は国(ないし自治体)に残したまま、その施設を活用して営業する権利を、期限付きで民間に譲渡するPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)の一種である(ちなみに、関空については伊丹空港も含めた営業権譲渡だ)。 日本再興戦略の中でも、目玉政策の一つとして取り上げられているが、財政赤字に苦しむ国にとっては、大きな効果を狙える施策だ。 資産を使う権利を20年、30年という長期間、民間に譲り渡すことで、その対価を得ることができる。「親方日の丸」のビジネスではなく、民間企業が資金を投じてリスクを取るビジネスにすることで、様々な知恵や工夫が込められ、従来より多くのキャッシュフローの実現が期待できる。 単純化してしまえば、この「官製