秋晴れの羽田をエイっと離陸、普段は仰ぎ見揚げる我が庵近傍に立ち並ぶ高層縦長屋群を眼下に収め、海ほたるを眺め、反対側なら横須賀に鎮座する浮かぶ原子炉ジョージ・ワシントンが眺められたろうと無念がりつつ三浦半島から伊豆半島を突っ切り、何故か高度5000メートルちょっとという低空を高層雲の天井の下を這いつくばるように延々と新幹線の路線図を北側から見るみたいな飛び方でセントレイアのビーコン上空を通過。伊勢湾超えて、おお数十日後にはヘンシェルが楽の音を奉納する予定の吉野熊野の森を見下ろし、反対側には鈴鹿の潰れた八の字が眺められたろうにとこれまた残念がりつつ伊賀の山を飛び越え、住宅地の海に見事に浮かび上がる古墳群に驚嘆しつつ、これから向かういずみホールやらよみうりテレビ本社屋を乗り越え、明日はヴォルタボQがお弾きになるカレッジ・オペラハウスを踏み潰しそうな低空でかすめ、すっかりローカル空港の趣の伊丹に滑