円安と株高が止まらない。円の対ドル相場は今週までに1ドル=89円台後半まで下げ、約2年半ぶりの円安水準を付けた。円安による輸出企業の為替採算改善を好感した買いが絶えない株式市場では、日経平均株価が取引時間中に一時1万900円台と、2年8カ月ぶりの高値を付ける場面があった。 これまでの円安・株高は安倍晋三政権が掲げる経済政策「アベノミクス」の景気浮揚効果への期待感が背景。その起点は、野田佳彦前首相が衆院解散を宣言し、安倍政権発足への期待感が強まり始めた昨年11日14日で、そこから円は10円近くも円安が進行、日経平均は2200円も切り上がった。 すでに政府想定「1ドル=85~90円」の下限を達成 もっとも、安倍政権による政策の実行はこれから。政府が大胆な金融緩和を迫った日銀は物価目標導入の是非を検討中。政府も11日に緊急経済対策を発表したが、それが実施され、効果が出てくるのはまだ先だ。政府が適
