ファミリービジネス(同族企業)研究をライフワークとする、星野リゾート代表の星野佳路氏と「後継社長の育成」及び「バトンタッチ」について考える。「理想的な実例」として、ジャパネットたかたの創業者、髙田明氏と、明氏の長男で2代目社長の髙田旭人氏(ジャパネットホールディングス社長兼CEO)の2人にインタビューを重ねてきた(第1回、第2回は旭人氏に、第3回は明氏に、それぞれ話を聞いた)。ジャパネットに入社した息子の旭人氏が反発したとき、父のいる長崎の本社から離し、福岡に赴任させた。明氏に、どんな意図があったのか。 (編集・構成/小野田鶴) 佐世保の本社と物理的に離れるだけでなく、組織としても分けて、コールセンターを旭人さんに任された。それは、髙田さんの経営判断だと思うのですが、そこに何か意図があったのですか。ある特定の分野について、自分はあまり細かいことを言わずに、好きにやらせて育てようというような