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増田文学に関するkingofmountainのブックマーク (3)

  • 家族の思い出

    風呂掃除をしていてうっかりゾーンに入った。 タイルの目地を狂ったようにタワシで磨く行為を1時間程続けていたのだ。汗が眼に入った。脇から流れた汗がTシャツを通って腰に伝った。今日はよく晴れていて、風呂の窓からは蝉の声がシャーシャー聴こえてきた。頭の位置を変えたら酷い立ちくらみがして、大きく長い息を吐いた。 普段まったく家事をしない。必要に迫られないとしない。そして「必要に迫られている」と感じるのが人よりだいぶ遅いようで、自分でも呆れる位、家事をしない。 今日、年に何度か訪れるこのうっかりゾーンの最中、あることを思い出した。 以前、同居人がいた。2年と少しくらい一緒に暮らしていた。 同居人は家事全般、とりわけ料理が得意だった。事情があって一緒に暮らしはじめ、事情があって家事はあまり分担せず同居人が一手に引き受けていた。家事が好きだから、好きな方がやればいいじゃない、と同居人はよく言った。色んな

    家族の思い出
    kingofmountain
    kingofmountain 2017/12/18
    ”以前、同居人がいた。2年と少しくらい一緒に暮らしていた。”
  • 自走式彼女

    俺の嫁さんは自分で走る。特にプログラムされずとも、自分で考えて走る。 出会いは俺が二十八の時。働いている会社は新卒採用が全くなく、若いのが入らないので代謝が悪かった。その会社にしては珍しく新卒入社だった俺は、六年経てど部下はおろか後輩すらできず、ずっと続く「若手扱い」に辟易してた。そんなある日、自主退職者の補填として彼女が来た。当時二十七歳。見た目も少し近いが、雰囲気はシン・ゴジラに出てきた市川実日子まんま。会社が外資系だったこともあり、人事も面白みがないよりは風変わりな人材を好む傾向があったため、第一印象は「まためんどくさそうなのが…」という感じだった。 彼女は必要以上に人と馴れ合わないけれど、飲み会は割と顔を出す(ただし質問されない限り会話はせず、淡々と飲んでる)し、仕事は完璧なもんだから、一年たつ頃には「ちょっと変わったミステリアスな人」みたいなキャラで定着し、重宝される人になってい

    自走式彼女
    kingofmountain
    kingofmountain 2017/09/08
    タイトルの付け方(ギャップ)、ヒーローズジャーニー的なピンチからの盛り上げ、伏線(?)の回収。すばらしいライティング!
  • 私 就活できないんじゃなくて、しないんです | 天狼院書店

    記事:まるバ (ライティング・ゼミ) 「何なんだよ、これ?」 大学4年の夏。世間は就職『氷河期』と言われていたが、関係なく灼熱の日差しが降り注いでいた。 熱中症になりそうな中、スーツ姿でビジネス街を歩いていると、突然に気がついてしまった。 こんなのやってても無駄だ。 そうして、私はパタリと就活をやめた。 意気揚々と就活にいそしむ友人たちの雰囲気につられて、はじめは私もマジメに就活していた。 大学内で開かれるセミナーにはほぼ皆勤賞で通ったり、コミケ並みの人混みであふれるビッグサイトでの合同説明会にも足を運んだ。 学で集まって企業の情報交換したり、オレたち意識高いんじゃね? と冗談言ったりして、就活を楽しんでいた。 けれど、新しいことにワクワクしていた高揚感が冷めると、ふと違和感が頭を持ち上げてきた。 何かが、おかしい……。 圧迫面接が嫌になった? お祈りメールをたくさん喰らって心が折れた?

    私 就活できないんじゃなくて、しないんです | 天狼院書店
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