8年前、2011年3月11日。東日本大震災のあの巨大な津波が三陸海岸の町々を襲った。人々の暮らしを根こそぎ押し流し、そして生活を支えるインフラも寸断された。三陸海岸に沿って走る鉄道もそのひとつであった。とりわけJR山田線の宮古~釜石間は、ひときわ被害の大きい山田町や大槌町を通る。陸中山田駅は津波とその後の火災で失われ、大槌駅も津波で流失してしまったのである。 日本一長い三セク「三陸鉄道リアス線」として新たなスタート それから8年、ついに山田線の宮古~釜石に鉄道が戻ってくる。そして同時にJR東日本から三陸鉄道に移管され、これまで山田線を挟んで南リアス線(盛~釜石)・北リアス線(宮古~久慈)に分かれていた三陸鉄道がひとつの路線としてつながって「三陸鉄道リアス線」として、3月23日に新たなスタートを切るのである。盛~釜石~宮古~久慈、実に163.0km。日本一長い第三セクター鉄道の誕生。その日を