広岡浅子と彼女が嫁いだ加島屋に関する歴史的資料を一般公開している、大同生命大阪本社(大阪市西区)の特別展示。本年七月にリニューアルオープンし、たいへん好評を博していますが、特に来館者の方に注目されている展示品の一つに「新撰組借用書」があります。 「預申金子之事あずかりもうすきんすのこと」と書かれたこの文書は、金四百両(現在の貨幣価値で約二千万円)を月四朱つきよんしゅ(〇・四%)の利息で借り、翌年五月までに返済するという内容の証文です。 借用主として署名しているのは、「新撰組鬼の副長」と呼ばれた土方歳三ひじかたとしぞう、また、保証人として局長の近藤勇こんどういさみも署名・押印しています。