「あ!今、受講者の心が動いたな」――。セミナーをプロデュースしていると、そうした場面に出会うことがよくあります。 それまでは背もたれに身を預けていた社長が、あるタイミングで前のめりになる、あるいはメモを取り始める。そんな変化の瞬間に立ち会うことがあります。 しかし、こうした瞬間は偶然に作り出せるものではありません。セミナーの企画段階から、そうした行動を起こす、心理的な変化を前提とした設計を考えておく必要があります。 これまで本連載では、顧客の心理を動かすセミナーマーケティングについて話してきました。その中で顧客の心理を動かすという定義を、商談を生み出すこととしてきました。それでは、商談を生み出すとは、受講者にとってはどのような心理状態を指すのでしょうか? 商談を生み出す=購買動機が芽生える こうした図式が成り立ちます。 筆者はセミナーの設計で、集客段階から終了までの一連の流れを、「購買動機