(当初、下の記事に追記していた内容。加筆して、新しい記事に分けました。) 現在の技術で、地上から確実に観測できるデブリの大きさは、低軌道で10cm、静止軌道で1mと言われています。これより小さいデブリは、地上から観測できませんが、帰還したシャトルや回収された衛星の表面にできた微小クレーター(衝突痕)の分析から、その密度分布が推定されます。おおむね、サイズが小さくなると指数関数的に数が増えると予想されています。 新聞に紹介されたような既知の大きなデブリは、事前に予測して回避できるから、じつはそんなに怖くありません。むしろ怖いのはより小さくても十分な破壊力を持ち、多数存在している微小デブリです。このニュースで当初取り上げられたのはISSへの危険ですが、ISSの与圧区はホイップル・バンパーで防護され、直径1cmまでのデブリなら受け止められます。それに比べ、通常の人工衛星は無防備で、1cmでも当た