「serial experiments lain」は他に例がない様な独自な内容・表現をする野心で作っていたが、テレビ・アニメという枠なのだから何れかのジャンルには区分される。 サイコ・ホラーと思われるのは個人的には心外なのだが(怖がらせようという意図で作ってはいないので)、表現から言えば拒めまい。 「プレゼント・デイ プレゼント・タイム」と宣言しているのは、今(1998年)の日本を違うフェイズで見たら、という意味であり、近未来SFではない。 テレビ・アニメで斬新なサイバー表現が描く事が可能なのだろうかについて悩み検討した事は本ブログで幾度も述べてきた。 中村隆太郎監督が選んだのは、普通に原画として描き、セルに仕上げて撮影する、コンヴェンショナルなアニメーション表現だった。勿論そこには幾多のデジタル効果やノイズ付加などの処理を経るが、透過光という出崎統監督が開拓した技法での表現も独自なものへ