【ソウル米村耕一】韓国の海運最大手、韓進(ハンジン)海運が8月末に日本の会社更生法適用に相当する「法廷管理」を申請した。事業そのものは継続しているが、取引先などとの事前調整が不十分だったため、破綻後に世界各地で韓進の船舶が入港を拒否され、国際的に物流が混乱する事態に発展している。 入港できないのは入港料や荷降ろしにかかる費用を誰が負担するのか不透明なほか、債権者から船舶を差し押さえられる恐れがあるためだ。聯合ニュースによると、港に入れないまま漂流しているコンテナ船は10日現在で77隻、積み荷の総額は最大で140億ドル(約1兆4000億円)規模になったという。韓国メディアはサムスン電子のディスプレーや冷蔵庫などを乗せたコンテナ船2隻が米カリフォルニア州ロングビーチ港沖で立ち往生しているなどと報じた。サムスン電子側が荷降ろし費用を負担すると申し出ている状況だとい…