芝を食べる「奈良のシカ」。観光客がほとんど接触しない公園外の鹿について、駆除が検討されている=奈良市の奈良公園奈良公園の南約500メートルの田畑では、鹿が農作物を食い荒らさないようにステンレス製の柵や扉が厳重に取り囲んでいる=奈良市白毫寺町鹿の一部の駆除が検討されているエリア 【西山良太】国の天然記念物に指定される「奈良のシカ」について、奈良県などは、奈良公園を離れて周辺の田畑で農作物に繰り返し被害を与えたり、周辺の山にすみついたりしている鹿の一部を駆除する検討を始めた。手厚く保護されてきたが、農作物の食害が絶えないため、県などは今後有識者を交えた組織を設け、文化庁の許可を得られれば頭数管理に乗り出す。 観光名物「奈良のシカ」は野生動物で、公園内には約1千頭が生息する。天然記念物としての生息地は「奈良市一円」と定義される。公園を出て近くの山などにすみついた鹿もいて、県は「その数は公園内